2023年01月13日 15:09
第二章 (コロサイ書)
1 我爾等の爲、ラヲディキヤとイエラポリとに居る者の爲、及び凡そ肉體に於て未だ我が面を覿ざりし者の爲に、如何に心勞するかを、爾等が知らんことを欲す。
2 願はくは彼等の心は愛に和合せられて、完全なる穎悟の富を得、神父及びハリストスの奥義を知りて、慰を受けん事を、
3 智慧と知識との一切の寶は、ハリストスの中に隱るるなり。
4 我が此を言ふは、人が巧なる言を以て、爾等を惑はさざらん爲なり。
5 蓋我身は偕に居らずと雖、神゜は爾等と偕に居りて喜び、爾等の秩序、及び爾等がハリストスに於ける信の堅きを見るなり。
6 故に爾等が主ハリストス イイススを受けし如く、彼に在りて行へ、
7 彼の中に根を深くし、堅く建てられ、爾等が敎へられし如く信に堅固になり、之に增長じて、感謝せよ。
8 兄弟よ、愼め、人が、ハリストスに循はずして、人の遺傳に循ひ、世の元行に循ふ理學と空術とを以て、爾等を惑はさざらん爲なり。
9 蓋神性の充滿は悉く實體を以てハリストスに居るなり。
10 爾等も彼、卽凡の首領權柄の首たる者に在りて、充滿せられたり。
11 彼に在りて、爾等は亦手を以てせざる割禮を受けたり、卽肉身の罪の體を脫ぐ所のハリストスの割禮なり。
12 洗禮を以て、爾等は彼と偕に葬られて、亦彼を死より復活せしめし神の力を信ずるを以て、彼と偕に復活せり。
13 爾等曾て諸罪と身に割禮なきとに因りて死せし者を、神は彼と偕に生かして、我等に悉くの罪を赦し、
14 我等に対する禮儀の券、我等を攻むる者を抹し、彼は之を中間より取りて、十字架に釘せり。
15 首領權柄より力を奪ひて、彼は顯に之を辱しめ、十字架を以て彼等に勝てり。
16 是を以て食物、或は飮物、或は節期、或は新月、或は安息日の故に緣りて、人爾等を議す可からず、
17 此れ皆將來の者の影にして、實體はハリストスに在り。
18 何人も任意の謙遜と、天使等に奉事することとを以て、爾等を欺くべからず、彼等は未だ見ざる事を窺ひ、己の肉の智慧を以て妄に誇り
19 首に倚らず、蓋全體は首より、諸の節と維とに由りて、相助け相繋がりて、神の生長を以て長ずるなり。
20 故に爾等、若しハリストスと偕に、世の元行の爲に死せしならば、何ぞ世に居る者の如く禮儀に遵ふ、
21 卽觸るる毋れ、嘗むる毋れ、捫る毋れと、
22 此等皆用ゐるに因りて朽つ、是れ人の誡と敎とに遵ふなり、
23 此れ唯智慧の外表にして任意の奉事と謙遜と、身を惜しまざること、及び肉體を養ふを重んぜざるにあり。
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