2023年01月16日 13:06
第六章 (エウレイ書)
1 故に我等ハリストスの教の初端を舍きて、完全に進むべし、復死の行の悔改、神に於ける信、
2 諸洗禮、按手、死者の復活、及び永遠の審判の教の基を奠く可からず。
3 若し神許さば、我等是を行はん。
4 蓋一たび照されて天の賜を味ひ、聖神゜に與る者と爲り、
5 神の善なる言、及び來世の能を味ひて後、
6 墮落せし者は、復悔改を以て之を新にする能はず、彼等己の内に再神の子を十字架に釘して、之を顯に辱しむるに因る。
7 蓋地、屢之に降る雨を飮みて、之を耕す者の爲に用に適する野菜を生ずる者は、神より祝福を受け、
8 荊棘と蒺藜とを生ずる者は、用なくして、詛に近く、終には焚かれん。
9 至愛の者よ、我等斯く言ふと雖、爾等の事に於ては、爾等が此に愈り、且救に屬する情を有てるを深く信ず。
10 蓋神は義ならざる者に非ずして、爾等の行、及び爾等が既に聖徒に務め、今も務むるを以て、彼の名に由りて顯しし愛の勞を忘れざらん。
11 我等は爾等が其望の全からん爲に、各是くの如き熱心を終に至るまで顯さんことを欲す。
12 爾等が怠らずして、彼の信と恒忍とを以て許約を嗣ぐ者に效はん爲なり。
13 夫れ神はアウラアムに許約を賜ふ時、己より大なる者の一も指して誓ふべきなきが故に、己を指して誓ひて
14 云へり、我必祝福して爾を祝福し、益して爾を益さんと。
15 斯くアウラアムは恒忍して、許約せられし所を獲たり。
16 蓋人は己より大なる者を指して誓ふ、且事を確證する誓は彼等の凡の爭論を息む、
17 故に神も許約を嗣ぐ者に、己の旨の易らざるを更に明に示さんと欲して、別に誓を立てたり、
18 斯の二の易らざる者に於て神は謊る能はざるが故に、我等斯の二の者を以て確なる慰を得ん爲なり、蓋我等は趨りて我が前に在る望を執る者なり。
19 此の望は我等の靈の爲に堅くして、動かざる錨の如し、且幔の内に入る、
20 卽イイススがメルヒセデクの班に循ひて、世世の司祭長と爲りて、我等の爲に前驅として入りし所なり。
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