2023年01月16日 15:28
第十三章 (エウレイ書)
1 兄弟の愛爾等の中に存すべし。
2 遠人を善く待ふことを忘るる勿れ、蓋或者は、之に由りて、知らずして天使等を待へり。
3 囚者を念ふこと、爾等も彼等と偕に囚はれしが如くせよ、苦しむ者を念へ、爾等も亦身に居るが故なり。
4 婚姻は衆の中に貴くして、牀は玷なかるべし、邪淫の者姦淫の者は、神之を審判す。
5 貪婪に習ふ勿れ、有つ所を以て足れりとせよ、蓋彼自ら云へり、我爾を棄てず、爾を遺さざらんと。
6 故に我等毅然として曰ふ、主は我を助くる者なり、我恐れざらん、人何をか我に爲さんと。
7 爾等の教導師、神の言を爾等に傳へし者を記念せよ、彼等の生命の終を鑒みて、彼等の信に傚へ。
8 イイスス ハリストスは昨日、今日、及び世世に変らざる者なり。
9 種種の異なる教に揺かさるる勿れ、蓋恩寵を以て心を堅むるは善し、食物を以てするに非ず、之に遵ひし者は、之に依りて益を得ざりき。
10 我等には祭壇あり、幕に事ふる人は、此の上に物を食ふ權なし。
11 司祭長が、罪を潔むる爲に、血を聖所に攜ふる所の牲の體は、營の外に焚かる。
12 故にイイススも、己の血を以て人々を聖にせん爲に、門の外に於て苦を受けたり。
13 是を以て我等は彼の辱を任ひて、營の外に出でて、彼に就くべし。
14 蓋我等には此を恒に存する邑なし、卽將來の者を求む。
15 故に我等は彼に由りて、恒に讚美の祭を神に獻ぐべし、卽彼の名を讚榮する口の果なり。
16 惠施を爲し共愛を行ふを忘るる勿かれ、蓋此くの如き祭は神の悅ぶ所なり。
17 爾等の教導師に順ひて、之に服せよ、蓋彼等は神の前に答を爲すべき者として、爾等の靈の爲に儆醒す、彼等をして悅びて之を行はしめて、歎息して行はしむる勿れ、此れ爾等に益なきが故なり。
18 我等の爲に祈禱せよ、蓋我等は善き良心を有てるを信ず、一切の事に於て善きを行はんことを望めばなり。
19 我が殊に祈禱を爲すを求むるは、速に爾等に還されん爲なり。
20 願はくは平安の神、永遠の約の血に由りて羊の大なる牧者たる我等の主イイスス ハリストスを死より起しし者は、
21 其悅ぶ所を爾等の中に爲して、其旨を行はん爲に、爾等を凡の善事に全うせんことを、イイスス ハリストスに由りてなり。願はくは光榮は彼に無窮の世に歸せん、アミン。
22 兄弟よ、我畧書して爾等に達せり、請ふ我が勸の言を容れよ。
23 知るべし、我等の兄弟ティモフェイ已に釋されたり、若し彼速に來らば、我彼と偕に爾等を見ん。
24 悉くの爾等の教導師及び衆聖徒に安を問へ。イタリヤの者は爾等の安を問ふ。願はくは恩寵主と偕に在らんことを、アミン。