2023年01月22日 13:20
第14章 (イオアン福音)
1 爾等の心擾るる毋れ、神を信じ、亦我を信ぜよ。
2 我が父の家に第宅多し。然らずば、我爾等に言ひしならん、我往きて、爾等の爲に所を備へん。
3 往きて、爾等の爲に所を備へば、復來りて、爾等を接けて、我に就かしめん、我が居る所に爾等も居らん爲なり。
4 我が何處に往くを爾等知り、其道をも知る。
5 フォマ彼に謂ふ、主よ、我等は爾の何處に往くを知らず、焉ぞ其道を知るを得ん。
6 イイスス之に謂ふ、我は道なり、眞實なり、生命なり、人若し我に由らずば、父に來るなし。
7 爾等若し我を識らば、我が父をも識らん。今より爾等彼を識り、且彼を見たり。
8 フィリップ彼に謂ふ、主よ、我等に父を示せ、然らば我等に足る。
9 イイスス之に謂ふ、フィリップよ、我斯く久しく爾等と偕にするに、爾未だ我を識らざるか。我を見し者は、父を見しなり、如何ぞ爾我等に父を示せと云ふ。
10 我の父に居り、父の我に居ることを爾信ぜざるか。我が爾等に言ふ所の言は、己に由りて言ふに非ず、我に居る父は、彼事を行ふなり。
11 爾等、我が父に居り、父も我に居ると云ふを、我に信ぜよ、然らずば、其事に縁りて我に信ぜよ。
12 我誠に誠に爾等に語ぐ、我を信ずる者は、我が行ふ所の事を、彼も亦行はん、且此より大なる者を行はん、蓋我は我が父に往く。
13 爾等凡そ我が名に因りて求めん者は、我之を行はん、父が子の中に榮せられん爲なり。
14 爾等の我が名に因りて求めん者は、我行はん。
15 爾等若し我を愛せば、我が誡を守れ。
16 我父に求めん、彼は別に撫恤者を爾等に與へて、世世に爾等と偕に居らしめん、
17 卽眞實の神゜にして、世は彼を接くる能はず、其彼を見ず、又彼を識らざる故なり、爾等は彼を識る、蓋彼は爾等と偕に居り、且爾等の衷に在らん。
18 我爾等を捨てて孤子とせず、我爾等に來らん。
19 尚頃くして、世は復我を見ず、然れども爾等我を見ん、蓋我は生く、爾等も亦生きん、
20 其日に爾等は我の我が父に居り、爾等の我に居り、我も爾等に居るを知らん。
21 我が誡を有ちて、之を守る者は、是れ卽我を愛する者なり、我を愛する者は、我が父に愛せられん、我も彼を愛し、且己を彼に顯はさん。
22 イウダ、イスカリオトならざる者、彼に謂ふ、主よ、胡爲れぞ爾は己を我等に顯さんと欲して、世には然せざる。
23 イイスス之に答へて曰へり、人若し我を愛せば、我が言を守らん、我が父も彼を愛せん、且我等彼に來りて、彼に住居を爲さん。
24 我を愛せざる者は、我が言を守らず、爾等が聞く所の言は、我が言に非ず、乃我を遣しし父の言なり。
25 我爾等と偕に在りて、此を爾等に言へり。
26 撫恤者、卽聖神゜、父が我の名に縁りて遣さんとする者は、彼凡の事を爾等に教へ、且我が爾等に言ひし事を、皆爾等に記念せしめん。
27 我平安を爾等に遺す、我が平安を爾等に與ふ、我が爾等に與ふるは、世の與ふるが如きに非ず、爾等の心擾るる毋れ、又懼るる毋れ。
28 我往きて、復爾等に來らんと、我が言ひしことは、爾等之を聞けり。爾等若し我を愛せば、我父に往くと云ひしに縁りて喜ばん、蓋我が父は我より大なり。
29 我今事の未だ成らざる先に、爾等に言へり、其成らん時に、爾等の信ぜん爲なり。
30 我旣に爾等と語らんこと多からず、蓋此の世の君は來る、彼は我の中に有つ所なし。
31 然れども世の我が父を愛し、父が我に命ぜし如く行ふを知らん爲に、起ちて、此より往かん。
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