2023年01月23日 14:00
第13章 (マルコ福音)
1 イイスス殿を出づる時、其門徒の一人彼に謂ふ、師よ、此の石の若何、此の造構の若何を觀よ。
2 イイスス彼に答へて曰へり、爾此等の大なる造構を見るか、此には一の石も石の上に遺らずして、皆圯されん。
3 彼が橄欖山に殿に對ひて坐せる時、ペトル、イアコフ、イオアン、アンドレイ竊に彼に問へり、
4 請ふ、我等に告げよ、何の時に此の事あらん、又此れ皆成らんとする時は、如何なる兆あるか。
5 イイスス彼等に答へて曰へり、愼みて人に惑はさるる勿れ。
6 蓋多くの者は我が名を冒して來り、是れ我なりと云ひて、多くの者を惑はさん。
7 爾等戰と戰の風聲とを聞かん時、懼るる勿れ、蓋此れ有るべし、唯此れ尚末期には非ず。
8 蓋民は民を攻め、國は國を攻めん、處々に地震あり、飢饉變乱あらん、此等は苦難の始なり。
9 爾等自ら愼め、蓋人人爾等を公會に解し、會堂に鞭たん、又爾等は我が爲の故に諸候諸王の前に立てられん、彼等に證を爲さん爲なり。 10 福音は必先づ萬民に傳へらるべし。 11 爾等を曳きて解さん時、先づ何を言ふべきを慮る勿れ、又豫め籌る勿れ、乃其時爾等に與へられん事を言へ、蓋爾等言はんとするに非ず、乃聖神゜なり。 12 兄弟は兄弟を父は子を死に付し、子は親を攻め、且之を殺さん。 13 爾等我が名の爲に衆人に憎まれん、惟終に至るまで忍ぶ者は救はれん。 14 爾等預言者ダニイルに因りて言はれたる荒廢の憎むべき物の立つ當からざる處に立つを見ば、(讀む者は悟るべし、)其時イウデアに在る者は山に遁るべし。 15 屋の上に在る者は家に下るべからず、其家より物を取らん爲に内に入るべからず。 16 田に在る者は其衣を取らん爲に歸るべからず。 17 當日には妊める者と乳を哺まする者とは禍なる哉。 18 爾等の遁ぐることの冬に在らざらん爲に祈れ。 19 蓋其日に有らんとする患難は、神が萬物を造りし始より今に至るまで、未だ此くの如きは有らざりき、後も亦有らざらん。 20 若し主其日を減ぜざりしならば、凡の肉身は救はれざりしならん、然れども彼は其選びし所の選ばれたる者の爲に其日を減じたり。 21 其時若し人爾等に告げて、視よハリストス此にあり、或は視よ、彼に在りと云はば、信ずる勿れ。 22 蓋僞ハリスト及び僞預言者起りて、奇徴と奇蹟とを施し、若し能すべくば、選ばれたる者をも惑はすに至らん。 23 爾等愼め、視よ我豫め皆爾等に言へり。 24 其日、彼の患難の後、日は晦み、月は其光を施さず、 25 星は天より隕ち、天勢は震ひ動かん。 26 其時人の子が大なる權能と光榮とを以て雲に乗りて來るを見ん。 27 其時彼は其天使等を遣し、其選ばれたる者を四風より集めて、地の極より天の極に至らん。 28 無花果樹の譬を學べ、其枝已に柔にして、葉萌せば、爾等夏の近きを知る。 29 是くの如く爾等此等の事の成るを見ば、時の近くして、門に在るを知れ。 30 我誠に爾等に語ぐ、此の代未だ逝かずして、此れ皆成るを得ん。 31 天地は廢せん、然れども我が言は廢せざらん。 32 其日其時は、之を知る者なし、天の使等も子も知らず、唯父のみ之を知る。 33 愼め、儆醒祈禱せよ、蓋爾等此の期の何の時に來るを知らず。 34 譬へば人他の地に往かんとして、其家を離るる時、其諸僕に權を與へ、各に爲すべきことを授け、閽者に儆醒せんことを命ぜしが如し。 35 故に儆醒せよ、蓋爾等は家主の何の時卽暮に、或は夜半に、或は鶏鳴に、或は平旦に來るを知らず、 36 恐らくは、彼突に來りて、爾等の寝ぬるに遇はん。 37 我が爾等に儆醒せよと謂ふは、卽衆人に謂ふなり
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9 爾等自ら愼め、蓋人人爾等を公會に解し、會堂に鞭たん、又爾等は我が爲の故に諸候諸王の前に立てられん、彼等に證を爲さん爲なり。 10 福音は必先づ萬民に傳へらるべし。 11 爾等を曳きて解さん時、先づ何を言ふべきを慮る勿れ、又豫め籌る勿れ、乃其時爾等に與へられん事を言へ、蓋爾等言はんとするに非ず、乃聖神゜なり。 12 兄弟は兄弟を父は子を死に付し、子は親を攻め、且之を殺さん。 13 爾等我が名の爲に衆人に憎まれん、惟終に至るまで忍ぶ者は救はれん。 14 爾等預言者ダニイルに因りて言はれたる荒廢の憎むべき物の立つ當からざる處に立つを見ば、(讀む者は悟るべし、)其時イウデアに在る者は山に遁るべし。 15 屋の上に在る者は家に下るべからず、其家より物を取らん爲に内に入るべからず。 16 田に在る者は其衣を取らん爲に歸るべからず。 17 當日には妊める者と乳を哺まする者とは禍なる哉。 18 爾等の遁ぐることの冬に在らざらん爲に祈れ。 19 蓋其日に有らんとする患難は、神が萬物を造りし始より今に至るまで、未だ此くの如きは有らざりき、後も亦有らざらん。 20 若し主其日を減ぜざりしならば、凡の肉身は救はれざりしならん、然れども彼は其選びし所の選ばれたる者の爲に其日を減じたり。 21 其時若し人爾等に告げて、視よハリストス此にあり、或は視よ、彼に在りと云はば、信ずる勿れ。 22 蓋僞ハリスト及び僞預言者起りて、奇徴と奇蹟とを施し、若し能すべくば、選ばれたる者をも惑はすに至らん。 23 爾等愼め、視よ我豫め皆爾等に言へり。 24 其日、彼の患難の後、日は晦み、月は其光を施さず、 25 星は天より隕ち、天勢は震ひ動かん。 26 其時人の子が大なる權能と光榮とを以て雲に乗りて來るを見ん。 27 其時彼は其天使等を遣し、其選ばれたる者を四風より集めて、地の極より天の極に至らん。 28 無花果樹の譬を學べ、其枝已に柔にして、葉萌せば、爾等夏の近きを知る。 29 是くの如く爾等此等の事の成るを見ば、時の近くして、門に在るを知れ。 30 我誠に爾等に語ぐ、此の代未だ逝かずして、此れ皆成るを得ん。 31 天地は廢せん、然れども我が言は廢せざらん。 32 其日其時は、之を知る者なし、天の使等も子も知らず、唯父のみ之を知る。 33 愼め、儆醒祈禱せよ、蓋爾等此の期の何の時に來るを知らず。 34 譬へば人他の地に往かんとして、其家を離るる時、其諸僕に權を與へ、各に爲すべきことを授け、閽者に儆醒せんことを命ぜしが如し。 35 故に儆醒せよ、蓋爾等は家主の何の時卽暮に、或は夜半に、或は鶏鳴に、或は平旦に來るを知らず、 36 恐らくは、彼突に來りて、爾等の寝ぬるに遇はん。 37 我が爾等に儆醒せよと謂ふは、卽衆人に謂ふなり