2023年01月24日 13:41
第6章 (聖使徒行実)
1 當日門徒益加はりしに、エルリニストがエウレイ人に對して怨言せしことあり、彼等の嫠が日々の施濟に於て輕んぜられし故なり。
2 十二の使徒は大數の門徒を招きて曰へり、我等神の言を舎きて、食卓の事を務むるは、宜しからず。
3 故に兄弟よ、爾等の中より、善き證を得、聖神゜と智慧とに滿てられたる者七人を撰べ、我等之を立てて、此の事を司らしめ、
4 我等は専ら祈禱と傳教とを務めん。
5 此の言は衆民に悅ばれて、遂に信と聖神゜とに滿てられたる人、ステファン、又フィリップ、プロホル、ニカノル、ティモン、パルメン、及びアンティオヒヤの進教者ニコライを選びて、
6 之を使徒等の前に立て、彼等祈禱して、手を其上に按せたり。
7 神の言増長じ、門徒の數甚イエルサリムに増加し、司祭の中にも多く教に順ひし者あり。
8 信と能とに滿てられたるステファンは、大なる奇蹟休徴を民間に行へり。
9 時にリベルティンと稱ふる會堂、及びキリネヤ、アレキサンドリヤ、キリキヤ、アシヤ人の諸會堂に属する或人人起ちて、ステファンと弁論せり、
10 然れども智慧と彼が由りて言ひし所の聖神゜とに敵する能はざりき。
11 其時私に人に勧めて、言はしめて曰へり、我等は彼がモイセイ及び神を謗る言を語るを聞けり。
12 是に於て民と長老等と學士等とを動かし、突に來りて、彼を執へ、公會に曳き至り、
13 誣妄の證者を立てて、言はしめて曰へり、此の人は此の聖なる所及び律法を謗る言を語りて已めず。
14 蓋我等は彼の言ふを聞けり、曰く、イイスス ナゾレイは此の所を毀ち、モイセイが我等に授けし例を易へんと。
15 公會中に坐せる者、皆彼に目を注ぎて、其面を見るに、天使の面の如し。
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