2023年01月25日 14:22
第18章 (聖使徒行実)
1 斯の後パワェル アフィニを離れて、コリンフに來れり。
2 ポントに生れし一のイウデヤ人、名をアキラ、(クラウディイ悉くのイウデヤ人にロマを離るるを命ぜしに因りて、)近ごろイタリヤより來りし者、及び其妻プリスキラに遇ひて、彼等に就き、
3 其業の同じきを以て、彼等と偕に居りて、工を作せり、蓋彼等は幕を製るを業とせし者なり。
4 安息日毎に、彼會堂に於て弁論し、イウデヤ人とエルリン人とを勧めたり。
5 シラ及びティモフェイがマケドニヤより來りし時、パワェル心甚切迫して、イウデヤ人にイイススのハリストスたるを證せり。
6 然れども彼等敵し、且誚りたれば、パワェル衣を拂ひて、彼等に謂へり、爾等の血は爾等の首に歸せん、我は尤なし、今より異邦民に往く。
7 乃彼處を去りて、神を敬ふ一人、イウストと名づくる者の家に來れり、其家は會堂に隣れり。
8 會堂の宰クリスプ、其全家と偕に、主を信じたり、又コリンフ人の中多くの者聞きて信じ及び洗を受けたり、
9 主は夜間異象の中にパワェルに謂へり、懼るる勿れ、語りて默す勿れ、
10 蓋我爾と偕にし、人爾に害を爲さざらん、我に此の邑に多くの民あればなり。
11 彼は彼處に居ること一年六月にして、彼等に神の言を教へたり。
12 ガルリヲンがアハイヤの方伯たる時、イウデヤ人心を合せて、パワェルを攻め、彼を曳きて、審判座の前に來りて
13 曰へり、彼は人人に律法に違ひて神を敬ふことを勧む。
14 パワェルが口を啓かんとする時、ガルリヲンはイウデヤ人に謂へり、イウデヤ人よ、若し不義或は奸惡の事ならば、我爾等に聽く理あり。
15 然れども若し言語及び名字及び爾等の律法に關する論ならば、爾等自ら之を理めよ、我は斯る事の審官たるを欲せず。
16 乃彼等を審判座の前より逐へり。
17 衆エルリン人は會堂の宰ソスフェンを執へて、之を審判座の前に打てり、ガルリヲンは更に此の事を意と爲さざりき。
18 パワェル尚居ること日久しくして、兄弟に別を告げて、シリヤに濟れり、プリスキラ及びアキラも彼と偕にせり、ケンフレイに在りて彼髪を剪れり、誓願ありし故なり。
19 エフェスに至りて、二人を彼處に留め、自ら會堂に入りて、イウデヤ人と弁論せり。
20 彼等は之に久しく偕に居らんことを請ひたれども、肯はずして、
21 彼等に別を告げて曰へり、我は邇づける節筵を必イエルサリムに守るべし、若し神欲せば、復爾等に返らん、乃舟に乗りてエフェスを去れり。(アキラ及びプリスキラはエフェスに留れり。)
22 ケサリヤに着きて、彼イエルサリムに上り、教會に安を問ひて後、アンティオヒヤに下れり。
23 暫く此處に留りて後、出でて、次を逐ひて、ガラティヤ及びフリギヤの地を經て、衆門徒を堅めたり。
24 アレキサンドリヤに生れしイウデヤ人、アポルロスと名づくる人、弁才あり、且聖書に達したる者は、エフェスに來れり。
25 此の人は主の道の端緒を聞き、心熱して主の事を詳に言ひ且誨へたり、然れども惟イオアンの洗禮を知れるのみ。
26 彼會堂に於て毅然として語れり。アキラ及びプリスキラは聞きて後、彼を延きて、尚詳に彼に主の道を解き明せり。
27 彼がアハイヤに往かんと欲せし時、兄弟は門徒に書を送りて、彼を接けんことを勧めたり。彼は彼處に來りて、恩寵に賴りて信ぜし者を多く助けたり。
28 蓋公衆の前に强くイウデヤ人を論破し、聖書に據りてイイスス ハリストスたるを弁明せり。
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