2023年01月27日 13:31
第4章 (イアコフ公書)
1 爾等の中に戰闘と爭競とは何よりするか、此より、卽爾等の百體の中に戰ふ諸慾よりするに非ずや。
2 爾等貪れども、得ず、殺し嫉めども、及ぶ能はず、爭ひ闘へども、得ず、求めざるが故なり。
3 求むれども、受けず、爾等の慾の爲に費さんとしても、妄に求むるが故なり。
4 姦淫の男女よ、爾等は、世の友たるは、是れ神に對して仇たるを知らざるか、故に世の友と爲らんと欲する者は、神の仇と爲るなり。
5 爾等或は聖書の言ふ所を虛しと意ふか、曰く、我等の中に居る神゜は、愛して嫉に至ると、
6 然れども更に大なる恩寵を賜ふ、故に曰く、神は誇る者に敵し、謙る者に恩寵を賜ふと。
7 是を以て爾等神に服し、惡魔に敵せよ、然らば彼爾等より逃れん。
8 神に近づけ、然らば、彼爾等に近づかん。罪人よ、爾等の手を淨くせよ、二心の者よ、爾等の心を潔くせよ。
9 苦め、哀め、哭け、爾等の笑は哀に、歓は憂に變ずべし。
10 主の前に自ら卑くせよ、然らば彼爾等を高くせん。
11 兄弟よ、相謗る勿れ、其兄弟を謗り、或は其兄弟を議する者は、律法を謗り、又律法を議するなり、爾若し律法を議せば、律法を行ふ者に非ず、乃審判者なり。
12 立法者及び審判者、能く救ひ能く滅す者は一なり、爾他人を議する者は誰ぞ。
13 今聽け、爾等、今日或は明日我等某の邑に往き、一年彼處に居り、貿易して利を獲んと言ふ者よ、
14 爾等は明日如何にならんを知らず、蓋爾等の生命は何ぞ、暫く現れて遂に消ゆる霧なり。
15 爾等は之に易へて云ふべし、若し主の旨に適ひ、又我等生きば、此或は彼を爲さんと。
16 爾等驕に依りて高ぶる、凡そ此くの如き高慢は惡なり。
17 故に善を行ふを知りて、之を行はざる者は罪あり。
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