2023年01月27日 13:47
第4章 (ペトル前公書)
1 ハリストスは爾等の爲に肉體にて苦を受けたれば、爾等も亦此の意を以て自ら鎧ふべし、蓋肉體にて苦を受くる者は、罪を息めしなり、
2 是れ肉體に寓れる餘日を、已に人の慾に循はず、乃神の旨に循ひて度らん爲なり。
3 蓋爾等が過ぎたる度生の時に、異邦人の旨に從ひて、邪侈、縦慾、沈湎、饕餐、醜むべき拜偶像を行ふこと足れり、
4 故に彼等は、爾等が彼等と偕に、此の放蕩の極に與らざるを異みて、爾等を謗る。
5 彼等は、幾もなくして生者及び死者を審判せんとする者に答を爲さん。
6 蓋死者にも福音せられしは、彼等人に循ひて、身にて審判を受けたれども、神に循ひて、神にて生きん爲なり。
7 一切の終は邇づけり、故は謹愼し、且儆醒して祈禱せよ。
8 最要する者は、篤く相愛するに在り、蓋愛は多くの罪を揜ふ。
9 互に旅人を舘して、吝む勿れ。
10 神の種々の恩寵の忠信なる家宰の如く、各其受けし賜を以て、互に務めよ。
11 人若し言はば、神の言として言へ、人若し務めば、神の賜ふ力を盡くして務めよ、神が凡の事に於て、イイスス ハリストスに由りて、讚榮せられん爲なり、光榮と權能とは彼に無窮の世に歸す、アミン。
12 至愛の者よ、試の爲に爾等に遣さるる火の如き苦を異しみて、異しき事爾等に遭へりとする勿れ、
13 乃ハリストスの苦に與るに因りて喜べ、其光榮の顯現の時にも喜びて、樂しまん爲なり。
14 若し彼等ハリストスの名の爲に爾等を謗らば、爾等福なり、蓋光榮の神゜、神の神゜は爾等に止る、彼等に因りて彼は瀆され、爾等に因りて榮せらる。
15 惟爾等の中に兇殺者、或は竊盜、或は行惡者、或は猥りに人の事に與る者として、苦に遇ふ者あるべからず、
16 然れども若しハリスティアニンとして之に遇はば羞づる勿れ、乃此の分の爲に神を讚榮せよ。
17 蓋神の家より始めて、審判を行ふ時至れり、若し先づ我等より始めば、神の福音に順はざる者は、其終如何にぞや、
18 若し義者僅に救を得ば、不虔者と罪人とは何處にか立たん。
19 故に神の旨に循ひて苦を受くる者は、善を行ひて、其靈を信ずべき造物主に託すべし。
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