2023年01月27日 14:04
第2章 (イオアン第一公書)
1 我が小子よ、我が之を書して爾等に達するは、爾等が罪を犯さざらん爲なり、若し人罪を犯さば、我等に父の前に保恵師あり、卽義人イイスス ハリストスなり。
2 彼は我等の罪の爲に挽回の祭なり、第ただ我等の爲のみならず、亦全世界の爲なり。
3 我等若し彼の誡を守らば、是に由りて彼を識れるを暁る。
4 我彼を識れりと云ひて、其誡を守らざる者は、謊はる者にして、眞實は其中に在らず。
5 彼の言を守る者は、神の愛實に其衷に全くせられたり、是に由りて我等が彼に在るを暁る。
6 彼に居ると言ふ者は、彼が行ひし所に循ひて行ふべし。
7 至愛の者よ、我が書して爾等に達するは、新なる誡に非ず、乃舊き誡、爾等が始より有てる者なり。舊き誡とは、爾等が始より聞きし言なり。
8 復我新なる誡を書して爾等に達す、彼に在りても爾等に在りても眞實なる者なり、蓋暗は過ぎ、眞の光は已に照る。
9 自ら光に在りと言ひて、其兄弟を憎む者は、尚暗に在るなり。
10 其兄弟を愛する者は光に居り、其衷に躓なし。
11 其兄弟を憎む者は、暗に在り、暗に歩み、何に往くを知らず、暗は其目を盲ましし故なり。
12 小子よ、我書して爾等に達す、爾等の罪は彼の名に縁りて赦されたればなり。
13 諸父よ、我書して爾等に達す、爾等太初より在る者を識りたればなり。少者よ、我書して爾等に達す、爾等凶惡者に勝ちたればなり。童子よ、我書して爾等に達す、爾等父を識りたればなり。
14 諸父よ、我書して爾等に達せり、爾等太初より在る者を識りたればなり。少者よ、我書して爾等に達せり爾等剛健にして、神の言爾等の衷に居り、爾等凶惡者に勝ちたればなり。
15 世をも世に在る物をも愛する勿れ、人世を愛すれば父に於ける愛其衷に在らず。
16 蓋凡そ世に在る者、卽肉體の慾、目の慾、度生の驕は、父よりするに非ず、乃世よりするなり。
17 世も其慾も逝ぐ、惟神の旨を行ふ者は永く存す。
18 小子よ、末の時至れり、爾等がアンティハリスト來ると聞きし如く、今已に多くのアンティハリストあり、是に由りて我等は末の時なるを知る。
19 彼等は我等より出でたり、然れども我等に属せしに非ず、蓋若し我等に属せしならば、乃我等と偕に止りしならん、然れども彼は出でたり、是に由りて皆我等に属するには非ざること見れたり。
20 且爾等は聖なる者より傅膏せられて、知らざる所なし。
21 我が書して爾等に達せしは、爾等が眞實を知らざるに因るに非ず、乃之を識り、且凡の謊の眞實に由らざるを知るに因りてなり。
22 謊いつはる者は誰ぞ、イイススのハリストスたるを認めざる者に非ずや、是れ卽アンティハリスト、父及び子を認めざる者なり。
23 凡そ子を認めざる者は父をも有たず、子を承け認むる者は、父をも有つなり。
24 故に爾等が始より聞きし者は爾等に居るべし、若し始より聞きし者爾等に居らば、爾等も亦子及び父に居らん。
25 彼が我等に約せし許約は、乃永遠の生命なり。
26 我は爾等を惑はす者の事に就きて、此を書して爾等に達せり。
27 且爾等が彼より受けし所の傅膏は爾等に居るなり、故に爾等は人の教ふるを要せず。乃此の傅膏は爾等に凡の事を教へ、且其眞にして僞ならざるに因りて、其爾等に教へし如く彼に居れ。
28 小子よ、今彼に居れ、彼が顯れん時に我等の毅然たらん爲、彼が臨まん時に彼の前に愧ぢざらん爲なり。
29 爾等若し彼の義なるを知らば、乃凡そ義を行ふ者の彼より生れしを知れ。
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