2023年01月29日 13:59
第13章 (黙示録)
1 我海の沙に立ちて、海より獸の出づるを見たり、之れに七の首、十の角あり、角に十の冕を戴き、其首に神の名を讟る名を記せり。
2 我が見し所の獸は豹に似たり、其足は熊の如く、其口は獅の口の如し、龍は彼に己の能、己の座及び大なる權を與へたり。
3 我其首の一が傷を受けて、死せんとするが如きを見たり、此の死を致す傷愈えたれば、全地奇として獸に従ひ、
4 權を獸に與へし龍を拜し、且獸を拜して曰へり、誰か此の獸の如きある、誰か能く彼と戰はん。
5 彼には誇大と謗讟と言ふ口は與へられ、又四十二月間行爲する權は與へられたり。
6 彼は己の口を啓きて、神を讟り、其名其幕及び天に居る者を讟れり。
7 且彼に聖徒と戰を爲して、彼等に勝つことは與へられ、又彼に諸族、諸民、諸音、諸國の上に權は與へられたり。
8 凡そ地に居る者にして、世の始より屠られし羔の生命の書に名の錄されざる者は、皆彼を拜せん。
9 耳ある者は聽くべし。
10 人を擄にする者は、己も亦擄にせられ、劔を以て殺す者は、己も亦劔を以て殺さるべし。此には聖徒の忍耐と信と在り。
11 我又他の獸の地より出づるを見たり、彼には羔に似たる二の角あり、其言ふこと龍の如し。
12 我は第一の獸の悉くの權を以て、其前に行爲し、地及び凡そ之に居る者をして、死を致す傷の愈えたる第一の獸を拜せしむ。
13 彼又大なる奇徴を行ひ、人々の前に於て火を天より地に降らしむるに至り、
14 且與へられし權に由りて、獸の前に行ふ所の奇徴を以て、地に居る者を惑はし、地に居る者に言ひて、劍の傷を受けて尚活ける獸の像を造らしむ。
15 又彼に獸の像に神゜を入るる權は與へられたり、獸の像を拜せざる者の殺さるるを至さん爲なり。
16 彼は衆人をして、小大、貧富、自主奴僕の別なく、其右の手、或は其額に印誌を受けしめ、
17 此の印誌或は獸の名、或は其名の數あらざる者をして、買ふことをも、賣ることをも得ざらしめん。
18 此に智慧あり。智力ある者は獸の數を計るべし、蓋此れ人の數なり。其數は六百六十六なり。
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