2023年01月29日 14:05
第16章 (黙示録)
1 我殿より七の天使に言ふ大なる聲を聞けり、曰く、往きて、神の怒の七の鼎を地に傾けよ。
2 第一の天使往きて、其鼎を地に傾けたれば、毒惡にして苦痛なる瘍は、獸の印誌ありて其像を拜する人々に生じたり。
3 第二の天使其鼎を海に傾けたれば、海は死人の血の如くに爲りて、海中の生物皆死せり。
4 第三の天使、其鼎を河及び水の泉に傾けたれば、乃血と爲れり。
5 我水の天使の言ふを聞けり、曰く、今在り、及び先に在りし主よ、爾は此くの如く審判せしを以て、義なり、聖なり。
6 彼等は諸聖と諸預言者との血を流ししに因りて、爾は彼等に血を與へて飮ましめたり、蓋彼等は之に當れり。
7 我又他の者の祭壇より言ふを聞けり、曰く、然り、主神全能者よ、爾の審判は誠なる哉、義なる哉、
8 第四の天使其鼎を日に傾けたれば、此に火を以て人々を焚く權は與へられたり。
9 人々は大なる熱に焚かれて、此等の菑に權ある神の名を讟り悔改せずして、光榮を彼に歸せざりき。
10 第五の天使其鼎を獸の座に傾けたれば、其國暗くなりて、人々苦に因りて其舌を囓み、
11 且其苦と瘍とに因りて天の神を讟り、己の所爲を悔改せざりき。
12 第六の天使其鼎を大なる河エフラトに傾けたれば、其水は涸れたり、東方の諸王の道を備へん爲なり。
13 我は龍の口と、獸の口と、偽預言者の口より、蛙に似たる三の不潔なる神゜の出づるを見たり。
14 此は魔鬼の神゜にして、奇徴を行ふ者なり、彼等は出でて全地の諸王に就く、之を神全能者の彼の大なる日の戰に集めん爲なり。
15 見よ、我盗の如くに來る、儆醒して其衣を守り、裸にして行かず、其羞を見ざらしむる者は福なり。
16 乃彼等をエウレイの言にてアルマゲッドンと名づくる處に集めたり。
17 第七の天使其鼎を空気に傾けたれば、天の殿より、寶座より、大なる聲出でて曰く、成れり。
18 乃閃電と、迅雷と、衆くの聲と作り、又大なる地震ありき、人の地にありしより、以來未だ有らざりし者なり、是くの如き地震、斯く大なる者なり。
19 大なる邑は裂けて三と爲り、異邦の諸の邑は傾れたり、大なるワワィロンは神の前に記念せられたり、之に彼の烈しき怒の酒の杯を與へん爲なり。
20 凡の嶋は奔り、諸山は見えずなれり。
21 又大なること鈞の如き雹は、天より人々に降りたり、人々雹の菑に因りて、神を讟れり、其菑甚大なればなり。
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