2023年02月02日 13:15
第5章 (ロマ書)
1 是の故に我等は信を以て義とせられて、神と和睦するを得たり、我が主イイスス ハリストスに賴りてなり。
2 我等彼に賴りて、信を以て今居る所の恩寵に至るを得、且神の光榮を望むを以て誇と爲す。
3 第此のみならず、乃亦患難を以て誇と爲す、蓋知る、患難は忍耐を生じ、
4 忍耐は練達を生じ練達は希望を生じ、
5 希望は羞を啓かず、蓋神の愛は我等に與へられたる聖神゜に由りて、我等の心に灌がれたり。
6 蓋ハリストスは、我等が猶弱かりし時に於て、期に届りて、不虔者の爲に死せり。
7 夫れ義人の爲には死する者幾ど無し、恩人の爲には敢て死する者或は之有り。
然れども神が其愛を我等に顯すは、我等尚罪人たりし時、ハリストスが我等の爲に死せしを以てせり。
9 故に我等已に其血を以て義とせられたれば、況や今彼に由りて怒より救はれんをや。
10 蓋若し我等敵たる時、其子の死を以て神と和睦せしならば、況や和睦して後、其生命に由りて救はれんをや。
11 第此のみならず、乃今我等に和睦を得しめたる我が主イイスス ハリストスに賴りて、神を以て誇る。
12 故に一人に縁りて罪は世に入り、罪に縁りて死の入りしが如く、死も亦悉くの人の中に入れり、蓋彼の中に在りて皆罪を犯せり。
13 律法の前にも罪は世に在りき、惟律法なき時には罪の歸するなし。
14 然れども死は、アダムよりモイセイに至るまで、アダムの如き罪を犯さざりし者にも王たりき、アダムは乃未來の者の模なり。
15 然れども恩寵の賜は罪の如きに非ず、蓋若し一人の罪に縁りて、多くの者の死せしならば、況や神の恩寵と、一人イイスス ハリストスの恩寵に縁る賜との、多くの者に溢るるをや。
16 且賜は罪を犯しし一人に縁る審判の如きに非ず、蓋審判は一の罪の爲に定罪せらるるを致し、恩寵の賜は多くの罪より義とせらるるを致す。
17 蓋若し一人の罪を以て、死は一人に縁りて王たりしならば、況や溢るる恩寵と義の賜とを受くる者は、一人イイスス ハリストスに縁りて、生命に在りて王たらんをや。
18 故に一人の罪に縁りて、悉くの人に定罪の及びし如く、斯く一人の義に縁りても、悉くの人に義とせられて生命を獲ることは及べり。
19 蓋一人の不順に縁りて多くの者の罪人となりし如く、斯く一人の順に縁りても、多くの者は義者とならん。
20 律法は後に來りて、罪の増すを致せり。罪の増しし時には、恩寵溢れたり、
21 罪が王として死を致しし如く、斯く恩寵も、イイスス ハリストス我が主に因りて、義を以て王として、永遠の生命を致さん爲なり。
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