2023年02月02日 13:29
第8章 (ロマ書)
1 故に今ハリストス イイススに在りて肉に從はず、乃信に從ひて行ふ者には、一も定罪なし。
2 蓋ハリストス イイススにある生命の神゜の律法は、我を罪及び死の律法より釋きたり。
3 蓋肉に縁りて弱みたる律法は力なかりしが故に、神は其子を、罪の肉の形を以て、罪の爲に遣して、肉に於て罪を定罪せり、
4 律法の義は、我等肉に從ふに非ず、乃神゜に從ひて行ふ者の中に成就せん爲なり。
5 蓋肉に從ふ者は肉の事を念ひ、神に從ふ者は神の事を念ふ。
6 肉の念は死なり、神の念は生命なり、平安なり。
7 蓋肉の念は神に對して仇なり、神゜の律法に服せず、且服する能はざればなり。
8 故に肉に在る者は神の悅を爲す能はず。
9 然れども爾等は、若し神の神゜爾等の中に居らば、肉に在らず、乃神゜に在り。若し人ハリストスの神゜を有たずば、ハリストスに属せず。
10 若しハリストス爾等の中に居らば、身は罪の爲に死し、神゜は義の爲に生く。
11 若しイイススを死より復活せしめし者の神爾等の中に居らば、乃ハリストスを死より復活せしめし者は、爾等の中に居る所の其神゜を以て、爾等の死すべき身をも生かさん。
12 故に兄弟よ、我等は肉に債ありて、肉に從ひて居るべき者に非ず、
13 蓋爾等若し肉に從ひて居らば死なん、若し神゜を以て身の行爲を殺さば生きん。
14 凡そ神の神゜に導かるる者は神の子なればなり。
15 蓋爾等は奴たる神゜、仍懼を懷く者を受けたるに非ず、乃子たる神、我等が之に由りてアウワ父と呼ぶ者を受けたり。
16 此の神゜自ら我等の神゜と偕に我等が神の子たるを證す。
17 若し子たらば嗣たり、卽神の嗣、ハリストスと共に嗣たるなり、此れ若し我等彼と偕に苦しまば、亦彼と偕に榮せられん爲なり。
18 蓋我意ふに、今の時の苦は、我等の中に顯れんとする光榮に比ぶるに足らず。
19 夫れ受造物は甚慕ひて、神の諸子の顯を俟つ。
20 蓋受造物の虛しきに服せしは、其欲する所に由るに非ず、乃之を服せしめし者に由れり、而して仍望あり、
21 卽受造物自も亦敗壞の奴より釋かれて、神の諸子の光榮の自由に入らんこと是なり。
22 蓋我等知る、凡の受造物は今に至るまで共に歎き、共に苦しむ、
23 第此のみならず、乃我等神゜の初實の果を有つ者も、中心に歎きて、子と爲ること、卽我等の身の贖を俟つ。
24 蓋我等が救を獲たるは望に在り。望は之を見る時、旣に望に非ず、人若し之を見ば、豈猶望まんや。
25 然れども我等若し見ざる所を望まば忍耐して之を俟つ。
26 神も亦我等の弱きを助く、蓋我等は宜しきに合ひて何を求むべきを知らず、然れども神゜自ら言ふ可からざる嘆息を以て我等の爲に求む、
27 而して心を察する者は神の意を知る、彼は神の旨に遵ひて、聖徒の爲に求むればなり。
28 且我等知る、神を愛する者、其旨に依りて召されたる者には、凡の事彼等を助けて、善に進ましむ。
29 蓋神は豫知せし者は、之を豫定して其子の状に效はしむ、子が衆くの兄弟の中に冢子たらん爲なり。
30 彼は豫定せし者は、亦之を召し、召しし者は、亦之を義と爲し、義と爲しし者は、亦之を榮せり。
31 然らば我等此に於て何をか言はん。若し神我等を佑けば、誰か我等に敵せん。
32 己の子を惜まず、乃我等衆人の爲に彼を付しし者は、豈亦彼と偕に一切を我等に賜はざらんや。
33 誰か神の選びたる者を訴へん、神は彼等を義と爲すなり。
34 誰か罪せん、ハリストス イイススは死せり、而して又復活せり、彼は神の右にあり、彼は我等の爲に求む。
35 誰か我等を神の愛より離さん、或は憂患、或は困苦、或は窘逐、或は飢餓、或は裸裎、或は艱危、或は刀劔なるか、
36 錄されしが如し、云く、爾の爲に我等毎日殺され、人の我等を視ること、屠に定められたる羊の如しと。
37 然れども我等を愛する者に賴りて、我等悉く此等の事に勝ちて餘あり。
38 蓋我篤く信ず、死も、生命も、天使も、首領も、能力も、現在も、未來も、
39 高さも、深さも、他の何の受造物も我等をハリストス イイスス我が主に賴る神の愛より離すこと能はず。
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