2023年02月02日 13:33
第10章 (ロマ書)
1 兄弟よ、我がイズライリの爲に心に願ふ所と神に禱る所とは、其救を得るに在り。
2 蓋我彼等の爲に證を作す、彼等は神に於ける熱心あり、然れども知識に循ふに非ず。
3 蓋彼等は神の義を識らず、己の義を立てんことを図りて、神の義に服せざりき。
4 蓋律法の終はハリストスなり、凡の信ずる者義とせらるるを致す。
5 モイセイは律法に由る義を指して錄せり、之を行ひし人は之に由りて生きんと。
6 然れども信に由る義は斯く云く、爾の心に言ふ勿れ、孰か天に升らん、卽ハリストスを降さん爲なり、
7 或は孰か淵に下らん、卽ハリストスを死より上せん爲なり。
8 然るに書は何をか言ふ、言は爾に近し、爾の口に在り、爾の心に在りと、是れ卽信の言、我等が傳ふる所の者なり。
9 蓋若し爾の口に主イイススを承け認め、爾の心に神が彼を死より復活せしめしことを信ぜば、則救はれん。
10 蓋人心を以て信じて義とせらるるを致し、口を以て承け認めて救はるるを致す。
11 蓋書に云く、凡そ彼を信ずる者は羞を得ざらんと。
12 イウデヤ人とエルリン人とは区別なし、蓋衆人の主は同一なり、凡そ彼を呼ぶ者の爲に豊盛なる者なり。
13 蓋凡そ主の名を呼ぶ者は救はれん。
14 然れども未だ信ぜざる者を如何にして呼ぶを得ん、未だ聞かざる者を如何にして信ずるを得ん、傳ふる者なくば、如何にして聞くを得ん、
15 若し使を奉ぜずば、如何にして傳ふるを得ん、錄されしが如し、云く、
平安を福音し、善事を福音する者の足は美しき哉。
16 惟皆福音に聽き從ふには非ず。蓋イサイヤ云く、主よ、誰か我等より聞きしことを信じたると。
17 是くの如く信は聞くに由り、聞く所は神の言に由る。
18 然れども我曰ふ、彼等豈聞かざりしか。然らず。其聲は全地に傳はり、其言は地の極に至れり。
19 又曰ふ、イズライリ豈知らざりしか。初にモイセイ云く、我民に非る者を以て爾を嫉ましめ、無知なる民を以て、爾等を怒らしめんと。
20 イサイヤは毅然として云く、我を尋ねざる者には我遇ひ、我を問はざる者には我顯れたり。
21 又イズライリを指して云く、我終日我が手を順はずして頑なる民に伸べたりと。
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