2023年02月02日 13:45
第13章 (ロマ書)
1 凡の人は上に在る權に服すべし、蓋神よりせざる權なし、有る所の權は神より立てられたるなり。
2 故に權に服せざる者は、神の命に逆ふなり、逆ふ者は自ら其罪に定む。
3 有司の畏るべきは善き行の爲に非ず、乃惡しき行の爲なり。爾權を秉る者を畏れざらんことを欲するか、善を行へ、然らば彼より褒を獲ん。
4 蓋彼は神の僕にして、爾の益の爲に立てられたり。然るに爾若し惡を行はば、畏れよ、蓋彼が劔を佩ぶるは徒然ならず、彼は神の僕にして、怒を以て惡を行ふ人に報ゆる者なり。
5 故に服すべきは、惟怒の爲のみならず、乃良心に縁るなり。
6 爾等は此が爲に稅をも納む、蓋彼等は神の役者にして、常に此の職に居るなり。
7 故に各人に與ふべき所を與へよ、稅すべきには稅し、貢すべきには貢し、畏るべきには畏れ、敬ふべきには敬へ。
8 何人にも何をも負ふ勿れ、唯相愛するを以て債と爲せ、蓋人を愛する者は律法を盡すなり。
9 蓋淫する毋れ、殺す毋れ、竊む毋れ、妄證する毋れ、貪る毋れ、及び其他の誡は皆此の言の中に包れり、曰く、爾の隣を愛すること、己の如くせよと。
10 愛は隣に惡を爲さず、故に愛は律法を盡すなり。
11 斯く行ふべし、今は我等が寐より寤むる時旣に至りしを知ればなり、蓋今は我等が初めて信ぜし時に較ぶれば、救は更に我等に近し。
12 夜過ぎて昼邇づけり、故に我等昏昧の行を除きて、光明の甲を衣るべし。
13 我等昼に在るが如く、行を美しくすべし、饕餮及び沈湎好色及び邪侈、爭闘及び嫉妬すべからず。
14 乃爾等は我が主イイスス ハリストスを衣よ、肉體の慮を慾に變ずる勿れ。
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