2023年02月02日 13:56
第15章 (ロマ書)
1 我等强き者は强からざる者の弱きに負ひて、己を悅ばしむる可からず。
2 我等各其隣を悅ばしめ、善を以て其徳を建つるを致すべし。
3 蓋ハリストスも己を悅ばしめざりき、乃錄されしが如し、云く、爾を辱むる辱は我に及べりと。
4 凡そ昔錄されし者は、皆我等を訓へん爲に錄されたり、我等が忍耐と聖書の慰藉とを以て望を守らん爲なり。
5 願はくは忍耐と慰藉とを施す神は、爾等にハリストス イイススに循ひて互に意を同じくすることを賜はん、
6 爾等が心を一にして、口を一にして、神我が主イイスス ハリストスの父を讚榮せん爲なり。
7 故に爾等相納るること、ハリストスが神の光榮の爲に爾等を納れしが如くせよ。
8 我言ふ、イイスス ハリストスが役者と爲りしは、割禮の者に於ては、神の眞實に由りてなり、先祖に與へし許約を成就せん爲なり、
9 異邦人に於ては、矜恤に由りてなり、彼等が神を讚榮せん爲なり、錄されしが如し、云く、主よ、故に我爾を異邦の中に讚め揚げ、爾の名に歌はん。
10 又云く、異邦民よ、彼の民と偕に樂め。
11 又云く、諸異邦民よ、主を讚め揚げよ、萬族よ、彼を崇め讚めよ。
12 イサイヤも亦云く、イエッセイの根あらん、起きて異邦民を治め、異邦民は彼を賴まんと。
13 願はくは望を施す神は、爾等を信に由りて凡の喜と平安とに充たさん、爾等が聖神゜の能に縁りて望に豊ならん爲なり。
14 我が兄弟よ、我爾等に於ては、爾等自も仁愛に滿ち、凡の知識に充てられ、互に相訓ふるを能くすることを確に信ず。
15 然れども兄弟よ、我が憚る所なく、略書して爾等に達するは、聊爾等に記念せしめん爲なり、是れ我に神より與へられたる恩寵に因りてなり、
16 卽我をして、異邦民の中にイイスス ハリストスの役者と爲り、神の福音の聖務を行ひて、異邦民の禮物が聖神゜に成聖せられて、神に悅び納れらるべき者と爲るを致さしむる恩寵なり。
17 故に神の属する事に於ては、我ハリストス イイススに由りて誇る可き所あり。
18 蓋ハリストスが我を用ゐて、異邦人を神に服せしめん爲に、言と行とを以て、
19 休徴奇蹟の能神の神゜の能に賴りて行ひし事の外は、我一も敢て言はず。ハリストスの福音は、我に由りてイエルサリム及び其近傍よりイッリリクに及ぶまで滿つるに至れり。
20 且我が勤めて福音せしは、ハリストスの名の已に稱へられし處に在らず、他人の基に建てざらん爲なり、
21 卽錄されしが如し、云く、彼の事に於て未だ示を得ざりし者は見ん、未だ聞かざりし者は悟らんと。
22 此に縁りて我屡阻まれて、爾等に詣るを得ざりき。
23 然れども今旣に此の方に斯る處なく、且多年以來我爾等に詣らんことを願へるに由りて、
24 イスパニヤに赴かん時、爾等に至らん。蓋我過ぐる時、爾等を見、先づ爾等と偕にして略滿-足したる後、爾等が我を彼處に送らんことを望む。
25 然れども今我聖徒に供事せん爲にイエルサリムに往く。
26 蓋マケドニヤ及びアハイヤは、イエルサリムの聖徒の貧者に、或る供給を爲さんことを喜とせり。
27 是を爲すを喜とせり、且斯く爲す負あり、蓋異邦人旣に彼等の属神゜の事に與る者と爲りたれば、乃身に属する事に於て彼等にも亦供せざるべからず。
28 故に我此の事を畢へ、確に此の果を彼等に付して後爾等に寄りてイスパニヤに往かん。
29 我知る、爾等に至らん時、ハリストスの福音の滿ちたる祝福を以て至らんことを。
30 兄弟よ、我等の主イイスス ハリストスに縁り、又聖神゜の愛に縁りて、我爾等に求む、我と共に力を竭して我が爲に神に禱れ、
31 我がイウデヤに在る不信者より拯はれ、且我がイエルサリムに於ける供事の聖徒に悅び納れらるべき者と爲らん爲、
32 又我が神の旨に循ひ、歡びて爾等に詣り、爾等と偕に安息を得ん爲なり。
33 願はくは平安の神は爾等衆人と偕に在らんことを、アミン。
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