2023年02月03日 14:08
第2章 (コリンフ前書)
1 兄弟よ、我が嘗て爾等に至りしは、爾等に言或は智慧の勝れたるを以て神の證を傳へん爲に至りしに非ず。
2 蓋我爾等の中に在りて、イイスス ハリストス且其十字架に釘せられし事の外は、何をも知らざらんことを定めたり。
3 我且爾等と偕にせし時、弱に居り、懼に居り、多くの戰慄に居りたり。
4 又我が言ひし所、我が傳へし所は、人の智慧に感動せしむる言を以てせずして、神゜と能との顯示を以てせり、
5 爾等の信が人の智慧に由らずして、神の能に由らん爲なり。
6 然れども我等は智慧を練達者の中に語る、惟斯の世の智慧、亦斯の世の過ぎ易し有司の智慧に非ず、
7 乃神の奥妙にして秘密なる智慧を語る、神が世世の先より我等の光榮の爲に豫定せし者、
8 斯の世の有司の一も識らざりし者なり、蓋彼等若し之を識りしならば、光榮の主を十字架に釘せざりしならん。
9 然れども錄して云へるが如し、神が彼を愛する者の爲に備へし事は、目未だ見ず、耳未だ聞かず、人の心に未だ入らずと。
10 惟我等には神己の神を以て之を顯せり、蓋神は察せざる所なし、神の深きをも察するなり。
11 蓋人の事は、人の中に居る神゜の外、人誰か之を知らん、是くの如く神の事は、神の神゜の外、之を知る者なし。
12 然れども我等は斯の世の神゜を受けしに非ず、乃神よりする神゜を受けたり、神より我等に賜はりし事を知らん爲なり、
13 且我等斯の事を語るに、人の智慧の教ふる所の言を以てせずして、聖神゜の教ふる所を以てし、神゜に属する言を以て、神゜に属する事に當つるなり。
14 靈に属する人は神の神゜の事を受けず、其彼の爲に愚たるが故なり、且之を識る能はず、蓋此れ神゜に由りて度らるるなり。
15 然れども神゜に属する人は度らざる所なし、而して己は何人にも度られず。
16 蓋誰か主の智慧を知りて、之を議するを得ん。我等に在りてはハリストスの智慧を有てり。
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