2023年02月03日 14:17
第4章 (コリンフ前書)
1 人我等を視て、ハリストスの役者、神の機密の家宰と爲すべし。
2 家宰に求むる所は、其忠ならんことなり。
3 我は爾等或は他人が如何にか我を度るを、極めて小き事と爲す。我自らも己を度らず。
4 蓋我を内に省みて責む可きなしと雖、此を以て義とせられず、我を度る者は主なり。
5 故に爾等時未だ至らざる間は、何事をも議判せずして、主の來るを待て、彼は幽暗に隱れたることを照し、心の謀を顯さん、其時各神より誉を得ん。
6 兄弟よ、我爾等の爲に、此を以て己及びアポルロスに擬へたり、爾等が錄されし所に過ぎて思ひ議らざることを我等に學ばん爲、又各相驕らざらん爲なり。
7 蓋誰か爾等を異にする、爾等は何の未だ受けざりし者を有つか、若し受けしならば何ぞ受けざりし者の如く誇る。
8 爾等已に飽き足れり、爾等已に富めり、爾等は我等と偕にせずして王と爲れり。嗚呼願はくは爾等の實に王たらんことを、我等も爾等と偕に王たらん爲なり。
9 蓋我意ふに、神は我等使徒を末なる者と爲して、死に定められたる者の如く顯せり、我等は世界の爲、天使等及び人々の爲に、觀玩と爲りたればなり。
10 我等はハリストスに因りて愚なり、爾等はハリストスに於て智なり、我等は弱く、爾等は强し、爾等は榮を享け、我等は辱に處るなり。
11 今に迄るまで我等は飢ゑ、渇き、裸裎になり、撻たれ、定り居る處なく、
12 勞して手づから工を作す。我等詈られては祝福し、窘逐せられては忍び、
13 謗られては禱る、我等は世の汚穢の如く、衆の踐む所の塵垢の如くせられて今に至れり。
14 我は爾等を愧しめんと欲して此を書するに非ず、乃我が愛する所の子の如く爾等を訓ふるなり。
15 蓋爾等には、ハリストスに於て萬人の師傅ありと雖、多くの父あるなし、我ハリストス イイススに於て福音を以て爾等を生みたればなり。
16 故に我爾等に求む、我に效ひて、我のハリストスに於けるが如くせよ。
17 此に縁りて我爾等に我が至愛にして主に於て忠なる子ティモフェイを遣せり、彼は爾等に我がハリストスに於ける諸道、卽我が遍く各教會に教ふる事の如何を記念せしめん。
18 我爾等に往かざるに因りて、爾等の中に或者は誇れり。
19 然れども主の旨に適はば、我速に爾等に至らん、而して誇る者の言に非ず、乃其能を試みん。
20 蓋神の國は言に在らず、乃能に在り。
21 爾等何をか欲する、我杖を以て爾等に臨まんか、抑愛と溫柔の神゜とを以てせんか。
次章