2023年02月03日 14:24
第8章 (コリンフ前書)
1 偶像に獻げし物に至りては、我等知る、蓋我等皆知識あり、然れども知識は誇を致す、惟愛は徳に建つ。
2 若し人自ら知ると意はば、彼は一も知るべき如く知る所なし。
3 然れども若し人神を愛せば、此の人彼に知られたるなり。
4 故に偶像に獻げし物を食ふことに至りては、我等知る、偶像は世に虛無にして、惟一の神の外に他の神なし。
5 蓋所謂諸神、或は天に或は地に、多くの神、多くの主の如き者ありと雖、
6 然れども我等には一の神父あり、萬物彼自りし、我等彼に歸す、又一の主イイスス ハリストスあり、萬物は彼に由り、我等も彼に由る。
7 然れども人皆此くの如き知識あるに非ず、或者は今に至るまで、偶像を認むる良心ありて、之を偶像に獻げし物として食へば、彼等の良心は弱きに因りて汚さる。
8 食物は我等を神の前に立たしめず、蓋我等は食ふとも、得る所なく、食はずとも、失ふ所なし。
9 然れども愼め、恐らくは此の爾等の自由は弱き者の躓と爲らん。
10 蓋若し人、爾知識ある者が、偶像の廟に坐して食ふを見ば、彼弱き者の良心は、彼にも偶像に獻げし物を食ふを勧めざらんや。
11 然らば爾の知識に因りて、弱き兄弟ハリストスの之が爲に死せし所の者は亡びん。
12 爾等此くの如く兄弟に對して罪を獲、彼等の弱き良心を傷つけて、ハリストスに對して罪を獲るなり。
13 故に若し食物我が兄弟を誘はば、我長く肉を食はざらん、我が兄弟を誘はざらん爲なり。
次章