2023年02月06日 14:09
第2章 (ガラティヤ書)
1 嗣ぎて、十四年の後、我ワルナワと偕に復イエルサリムに上れり、ティトをも共に攜へたり。
2 我默示に依りて上り、彼等に我が異邦人の中に傳ふる所の福音を告げ、又私に名ある人等に告げたり、我が勤勞し、或は勤勞せしことの、徒然に歸せざらん爲なり。
3 然れども彼等は我と偕に在りしティトにも、其エルリン人なりと雖、強ひて割禮を受けしめざりき。
4 私に入りし偽兄弟竊み入りて、我等がハリストス イイススに於て有つ所の自由を窺ひ、我等を奴隸とせんと欲せし者には、
5 我等一時も之に譲りて服せざりき、福音の眞實の爾等の中に存せん爲なり。
6 名ある者に至りても、其嘗て如何なる人たりしと雖、我に於て、異なる所なし、神は貌を以て人を取らず、名ある者も我に增益せし所なし。
7 是に反して、福音が割禮を受くる者の爲にペトルに委ねられし如く、我には割禮を受けざる者の爲に委ねられたるを見、
8 (蓋ペトルに割禮を受くる者の中に其使徒職を助けし者は、我にも異邦人の中に之を助けたり、)
9 且我に與へられし恩寵を知りて、イアコフ、キファ、イオアン、柱と意はるる者は、我及びワルナワに交親の證として右の手を與へたり、我等は異邦人に、彼等は割禮を受くる者に往かん爲なり。
10 唯彼等の願ひし所は、我等が貧者を記念せんことに在り、我勉めて是の事を行へり、
11 ペトルがアンティヲヒヤに來りし時、我面り彼を詰れり、責むべき所ありし故なり。
12 蓋イアコフより來る者の未だ至らざる先には、彼異邦人と偕に食へり、其至りし後には、割禮を受くる者を畏れて、退きて別れたり。
13 其餘のイウデヤ人も彼と偕に偽を爲せり、ワルナワも其偽に與するに至れり。
14 我は彼等が福音の眞實に循ひて正しく行はざるを見て、衆人の前に於てペトルに謂へり、若し爾イウデヤ人たるに、度生すること異邦人の如くにして、イウデヤ人の如くならずば、何ぞ異邦人をしてイウデヤ人の如く度生することを使むる。
15 我等は本性イウデヤ人にして異邦よりせし罪人に非ず、
16 然れども人は律法の行に由るに非ず、唯イイスス ハリストスを信ずるに由りて義とせらるるを知りて、我等もハリストス イイススを信ぜり、ハリストスを信ずるに由り、律法の行に由らずして、義とせられん爲なり、蓋律法の行に由りては、人一も義とせらるるなし。
17 若し我等ハリストスに由りて義とせられんことを求めて、自も猶罪人たらば、豈ハリストスは罪の役者たるか。非らず。
18 蓋若し我が毀ちたる者、我復之を建てば、則己の罪人たるを示すなり。
19 我律法に由りて律法の爲に死せり、神の爲に生きん爲なり。我ハリストスと共に十字架に釘せられたり。
20 既に我生くるに非ず、卽ハリストスは我の中に生くるなり。我が今肉體に在りて生くるは、我を愛して我が爲に己を捨てし神の子を信ずるに由りて生くるなり。
21 我神の恩寵を廢せず、蓋若し義とせらるること律法に由らば、ハリストスの死せしことは徒然なり。
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