2023年02月06日 14:10
第3章 (ガラティヤ書)
1 無知なる哉、ガラティヤ人よ、誰か爾等を惑はして、眞實に従はしめざる、蓋イイスス ハリストスは爾等の目の前に像られしこと、爾等の中に釘せられしが如くなりき。
2 我惟此の事を爾等に問はんと欲す、爾等が神を受けしは、律法の行に由るか、抑聽きて信ぜしに由るか。
3 爾等斯く無知なるか、神を以て始めて、今肉を以て終ふるか。
4 爾等斯く多く苦を受けしこと徒然なるか、豈止徒然ならんや。
5 爾等に神゜を賜ひ、且爾等の中に異能を行ふ者は、律法の功に由るか、抑聞きて信ぜしに由るか。
6 斯くアウラアムは神を信じたり、此れ彼に歸して義と爲れるなり。
7 故に信に由る者は、是れ卽アウラアムの子なりと知れ。
8 聖書も預め神が信に由りて異邦人等を義と爲さんことを見て、預めアウラアムに福音して言へり、萬民は爾に由りて祝福せられんと。
9 是くの如く、信に由る者は信なるアウラアムと偕に祝福せらるるなり。
10 凡そ律法の行に由る者は詛に服す、蓋錄せるあり、凡そ恒に律法の書に載する所に遵ひて之を行ひ盡さざる者は詛はるるなりと。
11 律法に由りては人一も神の前に義とせられざること明なり、蓋曰ふ、義人は信に由りて生きんと。
12 然れども律法は信に由らず、乃曰ひ、此を行ふ人は此に由りて生きんと。
13 ハリストスは我等の爲に詛と爲りて、我等を贖ひて、律法の詛より免れしめたり、蓋錄せるあり、凡そ木に懸れる者は詛はれたりと。
14 是れアウラアムの祝福がハリストス イイススに由りて、異邦人に及ばん爲、我等信に由りて許約せられし聖神゜を受けん爲なり。
15 兄弟よ、我人の情に循ひて言ふ、人の契約すら既に定まりたらば、之を廢し、或は之を加ふることなし。
16 夫れ許約はアウラアム及び其裔に賜りたり。多くの者を指して云ふが如く、諸裔と云はば、乃一の者を指すが如くに、爾等の裔と云ふ、是れ卽ハリストスなり。
17 我之を言ふ、先に神より定められたる、ハリストスに於ける契約は、四百三十年の後に顯れし律法、之を廢して、許約を虛しくする能はず。
18 蓋嗣業若し律法に由らば、已に許約に由らず、然れども神はアウラアムに許約に由りて之を賜へり。
19 然らば律法は何ぞや。此れ後に、罪の故に由りて、許約の屬する所の末裔の來るに及ぶまで設けられし者にして、天使等に依りて、中保者の手を以て授けられたり。
20 夫れ中保者は一の者に有るなし、而して神は一なり。
21 然らば律法は神の許約に反るか。非らず、蓋若し生かすを得る律法與へられしならば、義とせらるるは眞に律法に由るならん。
22 然れども聖書は萬人を罪の下に閉せり、許約がイイスス ハリストスを信ずるに由りて信者に與へられん爲なり。
23 信の來らざる先には、我等律法の下に護られ、閉されて、信の顯るるを俟てり。
24 斯く律法は我等をハリストスに導く師傅たりき、我等信に由りて義とせられん爲なり。
25 信の來りし後、我等は已に師傅の下に在らず。
26 蓋爾等皆ハリストス イイススを信ずるに由りて神の子なり。
27 爾等皆ハリストスに於て洗を受けし者はハリストスを衣たり。
28 既にイウデヤ人もエルリン人もなく、奴隸も自主もなく、男性も女性もなし、蓋爾等皆ハリストス イイススに在りて一なり。
29 若し爾等ハリストスに屬せば、則アウラアムの裔たり、且許約に由りて嗣子たるなり。
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