2023年02月06日 14:12
第4章 (ガラティヤ書)
1 我亦曰ふ、嗣子は全業の主たりと雖、其童蒙の時に於ては、僕に異なるなし。
2 乃父の定めし期に至るまで、受託者及び家宰の下に在り。
3 是くの如く我等も、童蒙の時に於ては、世の元行に服役せり。
4 然れども期滿つるに至りては、神は其子を遣し、彼を女より生れ、律法下の者となれり、
5 律法下の者を贖ひ、我等をして子たるを得しめん爲なり。
6 且爾等子たるに由りて、神は爾等の心に其子の神、アウワ父と呼ぶ者を遣せり。
7 故に爾既に僕ならず、乃子なり、若し子ならば、イイスス ハリストスに由りて神の嗣なり。
8 然れども曩に爾等神を識らずして、本性神ならざる者に事へたり。
9 今神を識りて、寧神に識られて、何ぞ復弱く且卑しき元行に返りて、再之に事へんと欲する。
10 爾等日と月と節と年とを守る。
11 我爾等の爲に恐る、我が爾等の中に勞せしことの徒然に歸せんことを。
12 兄弟よ、爾等に求む、我の如くなれ、蓋我も爾等の如き者なり。爾等一も我を侵ししことなし。
13 爾等知る、我初身の弱きを以て爾等に福音したりと雖、
14 爾等は我の身に在りし我が試誘を卑しめず、厭はず、乃神の使の如く、ハリストス イイススの如く、我を受けたり。
15 其時爾等如何に福なりしか。我爾等の爲に證す、若し能くす可くば、爾等己の目を抉りて、我に與へしならん。
16 然らば我眞實を爾等に言ふに緣りて、爾等の敵と爲りしか。
17 彼等が爾等の爲に熱中するは善き意に非ず、乃爾等を離して、爾等が彼の爲に熱中せんことを欲するなり。
18 善事の爲に恒に熱中するは善し、唯我が爾等と偕に居る時に於てするのみならず。
19 我が小子よ、我復爾等の爲に産の劬勞に在りて、ハリストスが爾等の中に形づくらるるを待つ。
20 冀はくは我今爾等と偕に在りて、我が聲を変ぜんことを、蓋我爾等の爲に惑ふ。
21 律法の下に在らんと欲する者は、我に語れ、爾等律法を聞かざるか。
22 蓋錄せるありアウラアムに二人の子あり、一は婢よりし、一は自主の婦よりせり。
23 然れども婢よりせし者は肉に循ひて生れ、自主の婦よりせし者は許約に因れり。
24 斯に譬あり、此れ二約なり、一はシナイ山よりし、生みて奴隸と爲す、此れ卽アガリなり。
25 蓋アガリはアラワィヤのシナイ山なり、今のイエルサリムに當る、彼は其諸子と共に奴隸たればなり。
26 然れども上なるイエルサリムは自主にして、是れ我等衆の母なり。
27 蓋錄せるあり、妊まず生まざる者、樂め、産に苦しまざる者、聲を揚げて呼べ、蓋棄てられたる婦は、夫ある者に較ぶれば、更に多くの子ありと。
28 兄弟よ、我等はイサアクの如く許約の子なり。
29 惟其時、肉に循ひて生れし者が、神に循ひて生れし者を窘逐せし如く、今も亦然り。
30 然れども聖書は何をか言ふ、婢及び其子を逐ひ出せ、蓋婢の子は自主の婦の子と共に嗣子と爲るを得ず。
31 故に兄弟よ、我等は婢の子に非ず、乃自主の者の子なり。
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