2023年02月07日 13:23
第1章 (フィリッピ書)
1 パワェル及びティモフェイ、イイスス ハリストスの僕たる者は、フィリッピに在るハリストス イイススに於ける衆聖徒、及び諸監督と諸役事とに書を達す。
2 願はくは、恩寵と平安とは、神我等の父及び主イイスス ハリストスより爾等に賜らんことを。
3 我爾等を記念する毎に、我が神に感謝し、
4 恒に我が凡の祈禱に於て、爾等衆の爲に欣びて我が祈禱を爲す、
5 爾等が初の日より今に至るまで、共に福音に與るが故なり。
6 我深く信ず、爾等の中に善き工を始めし者は、之を成して、イイスス ハリストスの日に迨ばん。
7 我が此くの如く爾等衆を思ふは宜しきなり、蓋爾等我が心に在り、我が縲絏に、及び福音を弁明し堅固にする時に於て、爾等皆我と共に恩寵に與ればなり。
8 神は我の證者なり、我イイスス ハリストスの心を以て爾等衆を愛す。
9 且我が祈る所は、乃爾等の愛は益知識と凡の心情とに長じて、
10 爾等最善き事を弁へ、ハリストスの日に於て、純潔にして、疵なく、
11 イイスス ハリストスに由りて義の實を滿て、神の光榮と讚美とを顯さんとするに在り。
12 兄弟よ、我爾等が、我に在りし事が福音の益広布するに助けしを知らんことを欲す、
13 我の縲絏は、ハリストスに由りて、全公廨及び各處に著るるに至れり。
14 主に於ける諸兄弟の中多くの者は、我が縲絏に由りて力を獲て、益毅然として懼るるなく神の言を傳ふ。
15 或る者は猜忌と競爭とに因りてハリストスを傳へ、或る者は善意を以て之を傳ふ。
16 彼の者は分爭に因りて、正直ならずしてハリストスを宣べて、我が縲絏の苦を益さんと欲し、
17 此の者は愛を以て之を宣ぶ、我が福音を弁明する爲に立てられたるを知るに因る。
18 然らば何ぞや。如何に論なく、或は偽の心を以ても、或は誠を以ても、ハリストスの傳へられば、我之を喜び、且之を喜ばん。
19 蓋我此の事の我が救を致さんを知る、是れ爾等の祈禱とイイスス ハリストスの神゜との助に由りてなり。
20 蓋我何事に於ても愧を得ず、卽凡の勇敢に依りて、今も常の如く、我が身に於て或は生、或は死を以て、ハリストスの讚榮せられんことを確信希望するなり。
21 蓋我の爲に生くることハリストスなり、死するも亦益なり。
22 若し肉體に於て生くること我が功に果を增さば、我何れを択ぶべきを知らず。
23 我二の者の間に介まれたり、釋かれてハリストスと共に在らんことを願ふ、蓋是れ最美なり、
24 然れども肉體に留るは、爾等の爲に更に切要なり。
25 且我確に知る、爾等の信の進と喜との爲に、我が留りて、爾等衆と偕に居らんことを、
26 我が再爾等に來る時、爾等のハリストス イイススに於ける誇が、我に因りて益加はらん爲なり。
27 惟ハリストスの福音に符ひて度生せよ、我が或は來りて、爾等を見、或は離れて爾等が神゜を一にして共に福音の信の爲に鬭ひ、
28 何事に於ても諸敵に恐れざるを聞かん爲なり。是れ彼等には亡の徴、爾等には救の徴なり、此れ神に由るなり。
29 蓋ハリストスの事に關して爾等に賜りしは、惟彼を信ずるのみならず、亦彼の爲に苦を受くるなり、
30 乃爾等が曾て我に於て見し所、今我に於て聞く所の苦の如き者是れなり。
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