2023年02月10日 13:30
第1章 (ティト書)
1 パウェル、神の僕、イイスス ハリストスの使徒、神の選びたる者を信に導き、彼等をして敬虔に屬する眞實を知らしめ、
2 彼等をして、謊なき神が世世の先より約し、
3 期に届りて、其言を以て、我等の救主神の命に循ひて、我に託せられし宣傳に由りて顯しし永遠の生命の望を得しめん爲に立てられたる者は、
4 書して、共同の信に由りて眞の子なるティトに達す。願はくは恩寵と慈憐と平安とは、神父及び主イイスス ハリストス、我等の救主より爾に賜らんことを。
5 我爾をクリトに留めしは、爾に缺けたる所を補ひ、及び各邑に長老を立つること、我が爾に命ぜし如くせん爲なり、
6 卽責むべき所なき者、一婦の夫たる者、其子女の信者にして、放蕩、或は不順の訴なき者を択びて立つるなり。
7 蓋監督は、神の家宰たるにより、責むべき所なき者、己を執らず、軽しく怒らず、酒を好まず、人を敺たず、汚利を貪らず、
8 乃懇に遠人を待ふ者、善を好む者、廉節、公義、聖潔、節制なる者、
9 學びし所の信なる言を堅く執る者たるべし、醇正の教を以て人に勸め、且抗論する者を折くを得ん爲なり。
10 蓋順はざる者、空論を爲す者及び惑はす者、多くあり、割禮者に於て殊に多し、
11 是くの如き者の口を箝ぐべし、彼等は汚利の爲に宜しからざることを教へて、全家を覆へす。
12 彼等の中の一なる、彼等に屬する預言者は云へり、クリト人は恒に謊る者、惡しき獸、懶惰なる腹なりと。
13 此の證は眞なり。故に爾嚴しく彼等を責めよ、彼等が信に健全にして、
14 イウデヤ人の虛説、及び眞實に背く人々の律令に意を用ゐざらん爲なり。
15 潔き者の爲には、凡の物潔し、汚れたる者及び不信者の爲には、一も潔き者なし、卽彼等の知識も良心も汚れたるなり。
16 彼等は神を識ると言ふ、然れども行を以て之を諱む、蓋惡むべき者、順はざる者、凡の善事を絶ちたる者なり。
次章
│ティト書