2023年02月15日 13:15
第17聖詠
第三カフィズマ
1 伶長に歌はしむ。主の僕ダワィドは、主が彼を其諸敵の手及びサウルの手より救ひし時、主に此の歌の詞を述べて云へり。 2 主我の力よ、我爾を愛せん。 3 主は我の防固、我の避所なり、我を救ふ者、我の神、我の磐なり、我彼を恃む、彼は我の盾、我が救の角、我の遁るる所なり。 4 我拜むべき主を籲びて、我が敵より救はれん。 5 死を致す苦は我を圍み、不法の流は我を嚇せり、 6 地獄の鎖は我を環り、死の網は我を纏へり。 7 我患難の中に主を籲び、我が神に呼べり。彼其聖殿より我が聲を聽き、我が呼聲は其耳に至れり。 8 地は震ひて動き、山の基は搖ひて移れり、神の怒を發したればなり。 9 其怒に因りて烟起り、其口より嚼む火出で、爇炭は彼より散り落ちたり。 10 彼は天を傾けて降れり、其足下は闇冥なり。0 11 ヘルワィムに騎りて飛び、風の翼にて翔り、 12 闇冥を己の蔽と爲し、水の闇冥、天雲の闇冥を己を繞る影と爲せり。 13 其前の輝に依りて、其雲と雹と紅炭とは馳せたり。 14 主は天に轟き、至上者は己の聲と雹と紅炭とを與へたり。 15 己の矢を射て彼等を散らし、衆くの電を發して彼等を潰せり。 16 主よ、爾が威嚴の聲に因りて、爾が怒の気の吹に因りて、水の泉現れ、世界の基露れたり。 17 彼は高より手を伸べ、我を取りて多くの水より出せり。 18 我を勁き敵と、我を疾む我より強き者より救へり。 19 彼等は我が患難の日に、起ちて我を攻めたれども、主は我が依る所となれり。 20 彼我を廣き處に引き出して、我を救へり、其我を悅ぶに緣る。 21 主は我の義に循ひて我に報い、我が手の潔きに循ひて我を賞せり、 22 蓋我主の道を守り、我が神の前に惡者たらざりき、 23 蓋其誡は悉く我が前にあり、我未だ其律を離れず。 24 我彼の前に玷なし、謹みて罪に陷らんことを防げり。 25 故に主は我の義に循ひ、我が手の其目前に潔きに循ひて我に報いたり。 26 矜恤ある者には爾矜恤を以て之に施し、正直の者には爾正直を以て、 27 潔き者には潔を以て、邪なる者には其邪に循ひて之に施す。 28 蓋爾は迫害せらるる者を救ひ、高ぶる目を卑くす。 29 主よ、爾は我が燈を然し、我が神は我の闇冥を照す。 30 我爾と偕に軍を敗り、我が神と偕に城垣に升る。 31 嗚呼神よ、其道は玷なし、主の言は潔し、彼は凡そ彼を恃む者の盾なり。 32 蓋主の外孰か神たる、我が神の外孰か護たる。 33 神は力を以て我に帶し、我が爲に正しき路を備ふ、 34 我が足を鹿の如くにし、我を高き處に立たしむ、 35 我が手に戰を教へ、我が臂は銅の弓を挽かしむ。 36 爾は我に爾が救の盾を賜へり、爾が右の手は我を扶け、爾の憐は我を大なる者とす。 37 爾は我の下に我が歩を寛くし、我が足は弱らず。 38 我我が敵を追ひて之に及び、之を滅さざれば返らず、 39 彼等を撃てば、彼等起つ能はず、我が足の下に顚る、 40 蓋爾力を以て我に帶して戰に備へ、起ちて我を攻むる者を我が足の下に降せり、 41 爾我が敵の背を我に向けたり、我を疾む者は我之を滅す、 42 彼等呼べども、救ふ者なし、主に籲ぶも、彼は聽かず、 43 我彼等を散らすこと、風前の塵の如く、彼等を踏むこと途の泥の如し。 44 爾我を民の擾亂より救ひ、我を立てて異邦の首となせり、我が曾て識らざりし民は我に勤む、 45 一たび我が事を聞けば、我に服す、異邦人は我が前に諂ふ、 46 異邦人色を變じて、其固塞の中に戰く。 47 主は生活なり、我を護る者は祝讚せらる。 48 願はくは我が救の神、我が爲に仇を復し、我に諸民を従はしむる神、我を諸敵より救ふ者は讚頌せられん。 49 爾我を起ちて我を攻むる者の上に挙げ、殘忍の人より我を救へり。 50 主よ、故に我爾を異邦の中に讚め揚げん、 51 大なる救を王に施し、憐を爾の膏つけられし者ダワィド、及び其裔に世世に垂るる者よ、我爾の名に歌はん。
次章
1 伶長に歌はしむ。主の僕ダワィドは、主が彼を其諸敵の手及びサウルの手より救ひし時、主に此の歌の詞を述べて云へり。 2 主我の力よ、我爾を愛せん。 3 主は我の防固、我の避所なり、我を救ふ者、我の神、我の磐なり、我彼を恃む、彼は我の盾、我が救の角、我の遁るる所なり。 4 我拜むべき主を籲びて、我が敵より救はれん。 5 死を致す苦は我を圍み、不法の流は我を嚇せり、 6 地獄の鎖は我を環り、死の網は我を纏へり。 7 我患難の中に主を籲び、我が神に呼べり。彼其聖殿より我が聲を聽き、我が呼聲は其耳に至れり。 8 地は震ひて動き、山の基は搖ひて移れり、神の怒を發したればなり。 9 其怒に因りて烟起り、其口より嚼む火出で、爇炭は彼より散り落ちたり。 10 彼は天を傾けて降れり、其足下は闇冥なり。0 11 ヘルワィムに騎りて飛び、風の翼にて翔り、 12 闇冥を己の蔽と爲し、水の闇冥、天雲の闇冥を己を繞る影と爲せり。 13 其前の輝に依りて、其雲と雹と紅炭とは馳せたり。 14 主は天に轟き、至上者は己の聲と雹と紅炭とを與へたり。 15 己の矢を射て彼等を散らし、衆くの電を發して彼等を潰せり。 16 主よ、爾が威嚴の聲に因りて、爾が怒の気の吹に因りて、水の泉現れ、世界の基露れたり。 17 彼は高より手を伸べ、我を取りて多くの水より出せり。 18 我を勁き敵と、我を疾む我より強き者より救へり。 19 彼等は我が患難の日に、起ちて我を攻めたれども、主は我が依る所となれり。 20 彼我を廣き處に引き出して、我を救へり、其我を悅ぶに緣る。 21 主は我の義に循ひて我に報い、我が手の潔きに循ひて我を賞せり、 22 蓋我主の道を守り、我が神の前に惡者たらざりき、 23 蓋其誡は悉く我が前にあり、我未だ其律を離れず。 24 我彼の前に玷なし、謹みて罪に陷らんことを防げり。 25 故に主は我の義に循ひ、我が手の其目前に潔きに循ひて我に報いたり。 26 矜恤ある者には爾矜恤を以て之に施し、正直の者には爾正直を以て、 27 潔き者には潔を以て、邪なる者には其邪に循ひて之に施す。 28 蓋爾は迫害せらるる者を救ひ、高ぶる目を卑くす。 29 主よ、爾は我が燈を然し、我が神は我の闇冥を照す。 30 我爾と偕に軍を敗り、我が神と偕に城垣に升る。 31 嗚呼神よ、其道は玷なし、主の言は潔し、彼は凡そ彼を恃む者の盾なり。 32 蓋主の外孰か神たる、我が神の外孰か護たる。 33 神は力を以て我に帶し、我が爲に正しき路を備ふ、 34 我が足を鹿の如くにし、我を高き處に立たしむ、 35 我が手に戰を教へ、我が臂は銅の弓を挽かしむ。 36 爾は我に爾が救の盾を賜へり、爾が右の手は我を扶け、爾の憐は我を大なる者とす。 37 爾は我の下に我が歩を寛くし、我が足は弱らず。 38 我我が敵を追ひて之に及び、之を滅さざれば返らず、 39 彼等を撃てば、彼等起つ能はず、我が足の下に顚る、 40 蓋爾力を以て我に帶して戰に備へ、起ちて我を攻むる者を我が足の下に降せり、 41 爾我が敵の背を我に向けたり、我を疾む者は我之を滅す、 42 彼等呼べども、救ふ者なし、主に籲ぶも、彼は聽かず、 43 我彼等を散らすこと、風前の塵の如く、彼等を踏むこと途の泥の如し。 44 爾我を民の擾亂より救ひ、我を立てて異邦の首となせり、我が曾て識らざりし民は我に勤む、 45 一たび我が事を聞けば、我に服す、異邦人は我が前に諂ふ、 46 異邦人色を變じて、其固塞の中に戰く。 47 主は生活なり、我を護る者は祝讚せらる。 48 願はくは我が救の神、我が爲に仇を復し、我に諸民を従はしむる神、我を諸敵より救ふ者は讚頌せられん。 49 爾我を起ちて我を攻むる者の上に挙げ、殘忍の人より我を救へり。 50 主よ、故に我爾を異邦の中に讚め揚げん、 51 大なる救を王に施し、憐を爾の膏つけられし者ダワィド、及び其裔に世世に垂るる者よ、我爾の名に歌はん。
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