2023年02月17日 14:15
第21聖詠
1 伶長に歌はしむ。曉の時。ダワィドの詠。
2 我が神よ、我が神よ、我に聽き給へ、何ぞ我を遺てたる。我が呼ぶ言は我が救より遠し。
3 我が神よ、我晝に呼べども、爾耳を傾けず、夜に呼べども、我安を得ず。
4 然れども爾聖者は、イズライリの讚頌の中に居るなり。
5 我が列祖は爾を恃みたり、恃みたれば爾彼等を援けたり、
6 彼等は爾に呼びて救はれたり、爾を恃みて羞を得ざりき。
7 唯我は蟲にして、人に非ず、人の辱しむる所、民の藐んずる所なり。
8 我を見る者皆我を嘲り、首を搖かして口に云ふ、
9 彼は主を恃めり、若し主彼を悅ばば、彼を援くべし、救ふべし。
10 然れども爾我を腹より出せり、我母の懷に在りしとき、爾我が中に恃を置けり、
11 我胎内より爾に託せられたり、我が母の腹に在りしときより、爾は吾が神なり。
12 我を離るる毋れ、蓋憂邇けれども、佑くる者なし。
13 多くの牡牛は我を環り、ワサンの肥えたる者は我を圍めり、
14 彼等は口を啓きて我に向ふ、獲に飢ゑて吼ゆる獅の如し。
15 我注がれしこと水の如く、我が骨皆散じ、我が心は蝋の如くなりて、我が腹の中に鎔けたり。
16 我が力は枯れしこと瓦の片の如く、我が舌は齶に貼きたり、爾我を死の塵に降せり。
17 蓋犬の群は我を環り、惡者の黨は我を圍み、我が手我が足を刺し穿けり。
18 我が骨皆數ふべし、彼等目を注ぎて我を戯れ視る。
19 共に我が外衣を分ち、我が裏衣を鬮す。
20 主よ、我を離るる毋れ、我が力よ、速に我を佑けよ、
21 我が靈を劔より援け、我が獨なる者を犬より援け給へ、
22 我を獅の口より救ひ、我に聆きて、我の兕の角より救ひ給へ。
23 我爾の名を我が兄弟に傳へ、爾を會中に詠はん。
24 主を畏るる者よ、彼を讚め揚げよ。イアコフの裔よ、咸彼を讚榮せよ。イズライリの裔よ、咸彼の前に敬むべし。
25 蓋彼は苦む者の憂を棄てず、厭はず、其顏を彼に隱さず、則彼が呼ぶ時此を聆けり。
26 大會の中に於て、我が讚歌は爾に歸す、我が誓を主を畏るる者の前に償はん。
27 願はくは貧しき者は食ひて飫き、主を尋ぬる者は彼を讚め揚げん、願はくは爾等の心は永く活きん。
28 地の極は皆記憶して主に歸し、異邦の諸族は皆爾の前に伏拜せん、
29 蓋國は主に屬す、彼は萬民の主宰なり。
30 地上の豐なる者は皆食ひて伏拜せん、塵に歸する者、己の生命を護る能はざる者は、皆彼の前に叩拜せん。
31 我が子孫は彼に事へて、永く主の者と稱へられん。
32 彼等來りて主の義、主の行ひし事を後生の人に傳へん。
次章
│聖詠