2023年02月20日 13:27
第1章 (創世記)
1 元始に神天地を造れり。
2 地は形なく虚しくして、暗は淵の面に在り、神の神゜水の面に覆育せり。
3 神曰へり、光あるべし。即光成れり。
4 神光を観て善とせり、神光を暗より判てり。
5 神光を昼と名づけ、暗を夜と名づけたり。夕あり、朝あり、是れ一日なり。
6 神曰へり、水の中に、穹蒼ありて、水を水より判つべし。即斯く成れり。
7 神穹蒼を造りて、穹蒼の下の水を穹蒼の上の水より判てり。
8 神穹蒼を天と名づけたり。神之を観て善とせり。夕あり、朝あり、是れ第二日なり。
9 神曰へり、天下の水は一区に匯りて、陸顕るべし。即斯く成れり。天下の水其区に匯りて、陸顕れたり。
10 神陸を地と名づけ、水の匯を海と名づけたり。神之を観て善とせり。
11 神曰へり、地は青草と種を、其類其肖に従ひて蒔く草と、地上に其類に従ひて、己の内に核を懐く実を結ぶ所の果の木とを生ずべし。即斯く成れり。
12 地は青草と、種を其類其肖に従ひて蒔く草と、地上に其類に従ひて、己の内に核を懐く実を結ぶ所の果の木とを生ぜり。神之を観て善とせり。
13 夕あり、朝あり、是れ第三日なり。
14 神曰へり、天の穹蒼に光明ありて、昼と夜とを分ち、又天象の為、時節の為、日の為、年の為に成るべし、
15 又天の穹蒼に在りて地を照す光と為るべし。即斯く成れり。
16 神二の巨なる光を造り、大なる光に昼を司らしめ、小き光に夜を司らしめ、又星を造れり、
17 神之を天の穹蒼に置きて、地を照さしめ、
18 昼と夜とを司らしめ、光と暗とを分たしめたり。神之を観て善とせり。
19 夕あり、朝あり、是れ第四日なり。
20 神曰へり、水は、生命ある諸動物を産すべし。又鳥は地の上に、天の穹蒼に飛ぶべし。即斯く成れり。
21 神は巨なる魚、及び水が其類に従ひて産する所の生命ある諸動物、又諸の飛鳥を其類に従ひて造れり。
22 神之を観て善とせり。神之を祝して曰へり、生めよ、殖えよ、海の水に充てよ、又鳥は地に殖ゆべし。
24 夕あり、朝あり、是れ第五日なり。神曰へり、地は生物を其類に従ひて、家畜と、昆蟲と、地の獣とを其類に従ひて産すべし。即斯く成れり。
25 神は地の獣を其類に従ひて、家畜を其類に従ひて、地の諸の昆蟲を其類に従ひて造れり。神之を観て善とせり。
26 神曰へり、人を我等の像と、我等の肖とに従ひて造るべし、彼は海の魚と、天空の鳥と、獣と、家畜と、全地と、地に匍ふ所の諸の昆蟲とを宰るべし。
27 神乃己の像に従ひて人を造り、神の像に従ひて之を造れり、之を男女に造れり。
28 神彼等を祝して曰へり、生めよ、殖えよ、地に充てよ、之を治めよ、又海の魚と獣と、天空の鳥と、諸の家畜と、全地と、地に匍ふ所の諸の昆蟲とを宰れ。
29 神又曰へり、視よ、我爾等に、全地の面に在る種を蒔く悉くの草、及び蒔くべき核を懐く実を結ぶ所の悉くの樹を与へたり、此れ爾等の糧と為らん、
30 又地の凡ての獣、天空の凡ての鳥、及び地に匍ふ所の凡ての昆蟲、凡そ生命ある者には、我食として凡ての青き草を与へたり。即斯く成れり。
31 神は其造りし悉くの物を観て甚善しとせり。夕あり、朝あり、是れ第六日なり。
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