2023年02月20日 13:29
第2章 (創世記)
1 斯く天地及び其悉くの妝飾は成れり。
2 神は第六日に其造りたる工を竣へ、第七日に其造りたる悉くの工より息めり。
3 神は第七日を祝して、之を聖にせり、蓋斯の日に於て神は造りたる其悉くの工より息めり。
4 是れ天地創造の記なり、即主神が天地を造り、
5 及び凡ての野の草木、未だ地に在らざりし者、凡ての野の草蔬、未だ生ぜざりし者を造りし日の事なり、維の時主神は未だ雨を地に降さず、亦地を耕す人なかりき、
6 霧は地より上りて、遍く地の面を潤せり。
7 主神は地の塵を以て人を造リ、生命の気を其面に嘘き入れたり、人即生ける霊と為れり。
8 主神は東の方エデムに園を樹ゑて、造りたる人を彼処に置きたり。
9 主神は観るに美しく、食ふに善き諸の樹を地より生ぜしめ、又園の中に生命の樹、及び善悪を辨ち知る樹を生ぜしめたり。
10 河はエデムより出でて園を潤し、彼処より分れて四と為れり。
11 其第一は名をフィソンと云ふ、此れはエワィラトの全地を洄る者なり、
12 彼処に金あり、此の地の金は善し、彼処に又紅玉及び碧玉あり。
13 第二の河の名はゲヲンと云ふ、此れはエフィオピヤの全地を洄る者なり。
14 第三の河はティグルと云ふ、此れはアッシリヤの東に流るゝ者なり。第四の河はエフラトなり。
15 主神は造リたる人を挈りて、彼を楽園に置きたり、之を理め、之を守らん為なり。
16 主神はアダムに戒めて曰へり、園に在る凡ての樹の果は、爾意に任せて之を食へ、
17 然れども善悪を知る樹は、爾其果を食ふ毋れ、蓋爾之を食ふ日には必死なん。
18 主神又曰へり、人独居るは善からず、我等彼の為に彼に適ふ助者を造らん。
19 神又土より野の凡ての獣と、天空の凡ての鳥とを造りて、之をアダムの前に率ゐ至れり、其如何に之を名づくるを見ん為なり、アダムが凡ての生物に名づけし所は、皆其名と為れり。
20 アダムは凡ての家畜と、天空の凡ての鳥と、野の凡ての獣とに名を与へたり、然れどもアダムには之に適ふ助者見えざりき。
21 主神はアダムを熟く眠らしめ、眠りし時其肋骨の一を取り、肉を以て其処に寔たせり。
21 主神はアダムより取りたる肋骨を以て女を造り、之をアダムに攜へ来れり。
23 アダム曰へり。是れ乃我が骨の骨、我が肉の肉なり、此れは女と名づけられん、男より取られしを以てなり。
24 是の故に人は其父母を離れ、其妻に着きて、二の者一体と為らん。
25 アダムと其妻とは二人共に裸にして、愧ぢざりき。
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