2023年02月24日 13:22
第39聖詠
1 伶長に歌はしむ。ダワィドの詠。
2 我切に主を恃みしに、彼我に傾きて、我が籲ぶ聲を聆き納れ給へり。
3 我を畏るべき阱より泥の澤より出して、我が足を磐の上に立て、我が歩を固めたり、
4 我が口に新なる歌を納れて、我等の神を讚美せしめ給へり。多くの者は之を見て畏れ、且主を恃まん。
5 其恃を主に負はしめて、驕る者と譌に傾く者とに向はざる人は福なり。
6 主我が神よ、爾が行ひし事は多し、誰か爾に比ぶるを得ん、爾の奇迹と爾が我等を念ふ事とは、我之を陳べて言はんと欲すれども、其數計る可からず。
7 祭祀と禮物とは、爾之を欲せざりき、然れども肉體を我が爲に備へたり。全燔と罪祭とは、爾之を悅ばざりき。
8 其時我言へり、視よ、我往く、書巻の中に我の事を記せるが如し、
9 神よ、我爾の旨を行はんことを望む、爾の法は我が心に在り。
10 我爾の義を大會の中に傳へたり、我が口を禁ぜざりき、主よ、爾之を知る。
11 我爾の義を我が心に隱さず、爾の誠と爾の救とを傳へたり、爾の慈憐と爾の眞實とを大會の前に秘せざりき。
12 主よ、爾の恩を我に禁ずる毋れ、願はくは爾の慈憐と爾の眞實とは常に我を護らん、
13 蓋數へ叵き禍は我を環り、我が不法は我に及びて、我に見ることを得ざらしむ、其數は我が首の髪より多し、我が心は我を離れたり。
14 主よ、我を救ひ給へ、主よ、速に我を佑け給へ。
15 我が靈を滅さんことを求むる者は、願はくは皆恥を得て辱を受けん、禍を我に望む者は、願はくは退けられて嘲られん、
16 我に向ひて嘻嘻と云ふ者は、願はくは其辱に緣りて擾されん。
17 凡そ爾を求むる者は、願はくは爾の爲に喜び樂まん、爾の救を愛する者は、願はくは常に主は大なりと言はん。
18 我は貧しくして乏し、然れども主は我を慮る。爾は我の助なり、我を救ふ者なり、我が神よ、遲はる毋れ。
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