2023年02月25日 13:29
第44聖詠
1 伶長に「ソサン」の樂器を以て歌はしむ。コレイの諸子の教訓。愛の歌。
2 我が心善言を湧き出せり、我曰ふ、我が歌は王の事なり、我が舌は迅書者の筆なり。
3 爾は人の子より美し、恩寵は爾の口より湧き出でたり、故に神は爾に降福して世世に至る。
4 剛き者よ、爾の劔を、爾の光榮と爾の美麗とを股に佩びよ、
5 此の飾にて眞實と温柔と公義の爲に股ぎて車に乘れ、爾の右の手は爾に奇妙なる事を顯さん。
6 剛き者よ、爾の箭は銛し、諸民爾の前に仆れん、此の箭は王の敵の心に中る。
7 神よ、爾の寶座は世世に在り、爾の國の權柄は正直と權柄なり。
8 爾は義を愛し、不法を惡めり、故に神よ、爾の神は爾に歡の膏を傅けしこと、爾の侶に勝れり。
9 爾の衣は皆没藥廬薈肉桂の如し、象牙の殿より爾を樂ましむ。
10 諸王の女は爾の貴嬪の中に在り、皇后はオフィルの金を妝ひて、爾の右に立てり。
11 女よ、之を聽き、之を視、爾の耳を傾けよ、爾の民と爾が父の家とを忘れよ。
12 王は爾の美しきを慕はん、蓋彼は爾の主なり、爾彼に伏拜せよ。
13 ティルの女は禮物を攜へ、民中の富める者は爾の顏を拜まん。
14 王の女の光榮は皆内にあり、其衣は金を繍とせり、
15 彼は彩服を衣て王の前に進められ、彼の伴たる童女は彼に從ひて爾の前に進めらる、
16 彼等は樂み祝ひて導かれ、王の殿に入る。
17 爾の列祖に代へて爾の諸子あらん、爾之を立てて全地の牧伯とせん。
18 我爾の名を萬世に誌さしめん、故に諸民爾を讚榮して永遠に迄らん。
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