2023年05月25日 13:27
第67聖詠
1 伶長に歌はしむ。ダワィドの詠。歌。
2 神は興き、其仇は散るべし、彼を惡む者は其顏より逃ぐべし。
3 煙の散るが如く、爾彼等を散らし給へ、蝋の火に因りて融くるが如く、斯く惡人等は神の顏に因りて亡ぶべし。
4 惟義人等は樂み、神の前に欣びて祝ふべし。
5 我等の神に歌ひ、其名に歌ひ、諸天を行く者を崇め讚めよ、其名を主と曰ふ、彼の顏の前に欣べ。
6 孤子の父、寡婦の審判者なる神は、其聖なる住居に在り。
7 神は孤獨の者を家に入れ、囚者の鎖を釋く、惟逆ふ者は炎野に遺てらる。
8 神よ、爾が爾の民に先だちて出し時、爾が野を行きし時、
9 地は震ひ、天も神の顏に因りて融け、此のシナイも神、イズライリの神の顏に因りて融けたり。
10 神よ、爾は甘霖を爾の嗣業に注ぎ、其勞に依りて弱る時、爾之を固め給へり。
11 爾の民は彼處に居りたり、神よ、爾は仁慈に依りて、貧しき者の爲に備をなせり。
12 主は言を賜はん、之を傳ふる女甚多し。
13 軍旅の諸王は走り走る、只家に坐する婦は獲物を分つ。
14 爾等各其彊に安ずるを得て、恰も鴿が其翼を銀に蔽はれ、羽を純金にて蔽はれたる如くなれり。
15 全能者此の地の諸王を散らしし時、地は白まりしこと、セルモンの雪の如し。
16 ワサンの山は神の山、ワサンの山は高き山なり。
17 諸の高き山よ、爾等何爲れぞ神が居らんを欲し、主が永く住まんとする山を嫉み視る。
18 神の兵車は萬々千々、主は其中に、シナイの聖所に在り。
19 爾は高きに登り、擄者を擄にし、人々の爲に獻物を享け、逆ふ者にも主神に居るべきを得しむ。
20 主は日日に崇め讚めらる。神は我等に重荷を負はすれども、亦我等を救ひ給ふ。
21 神は我等の爲に救の神なり、死の門は主全能者の權に在り。
22 神は其敵の首、己の不法に溺るる者の髪多きを摧かん。
23 主言へり、ワサンより囘し、海の深水より攜へ出さん、
24 爾に爾の足を、爾の犬に其舌を敵の血に浸さしめん爲なり。
25 神よ、爾の行くを見、我が神、我が王の聖所に行くを見たり。
26 歌ふ者は前んじ、樂器を鳴らす者は後に從ひ、童女は鼗を持ちて其間に在りき。
27 イズライリの源より出づる者よ、教會に於て主神を崇め讚めよ。
28 彼處には小なるワェニアミン、彼等の侯たるあり。イウダの諸侯、彼等の主宰たるあり、又ザウロンの諸侯、ネファリムの諸侯あり。
29 爾の神は爾に力を賜ふを預定せり。神よ、爾我等の爲に行ひし事を固めよ。
30 イエルサリムに在る爾の殿の爲に、諸王は獻物を爾に奉らん。
31 爾葦の間の猛獸を制し、銀塊を以て伐れる諸民の犢の中の牡牛の群を制し、戰を好める諸民を散らし給へ。
32 公卿はエギペトより來り、エフィヲピヤは其手を擧げて神に向はん。
33 地上の諸國よ、神に歌ひ、
34 世世諸天を行く主を讚め歌へ。視よ、彼は其聲に力の聲を與ふ。
35 光榮を神に歸せよ、其威嚴はイズライリの上に在り、其能力は雲に在り。
36 神よ、爾は爾の聖所に於て嚴なり。イズライリの神は其民に能と固とを賜ふ。神は崇め讚めらる。
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