2023年05月25日 13:35
第68聖詠
1 伶長にソサンニムの樂器を以て歌はしむ。ダワィドの詠。
2 神よ、我を救ひ給へ。蓋水は我が靈にまで至れり。
3 我深き泥に溺れて、立つ處なし、我深き水に入りて、其急瀬は我を流す。
4 我は籲びて倦み、我が喉は枯れ、我が目は我が神を望みて疲れたり。
5 故なくして我を疾む者は我が首の髪よりも多く、我が敵、不義を以て我を迫むる者は益強し、我が奪はざる所の者は、我に之を償はしむ。
6 神よ、爾は我が無智なるを知る、我の罪は爾に隱るるなし。
7 主、萬軍の神よ、願はくは凡そ爾を恃む者は我に因りて羞を得ざらん。イズライリの神よ、願はくは爾を尋ぬる者は我に因りて辱を得ざらん、
8 蓋我爾の爲に侮を負ひ、辱は我が面を蔽ふ。
9 我我が兄弟には疎き者となり、我が母の子には外人となれり、
10 蓋爾が家に於ける熱心は我を蝕み、爾を謗る謗は我に墜つ、
11 我靈に齋して泣く、彼等此を以て我の辱となす、
12 我麻を衣て衣服に易ふ、乃彼等の諺となる。
13 門の傍に坐する者は我を評し、酒を飮む者は歌を以て我を歌ふ。
14 主よ、惟我祈禱を以て爾に赴く、神よ、爾が喜ぶ時に於て、爾の大仁慈に依り、爾の救の誠を以て我に聞き給へ、
15 我を泥の中より引き出して、我の溺るるを容す毋れ、我を疾む者及び深き水より免るるを得しめ給へ、
16 急瀬に我を流さしむる毋れ、淵に我を呑ましむる毋れ、大壑に其口を我が上に閉ざさしむる毋れ、
17 主よ、我に聆き給へ、爾の憐は善なればなり、爾の惠み多きに因りて我を顧みよ。
18 爾の顏を爾の僕に匿す毋れ、我哀めばなり、速に我に聽き給へ、
19 我が靈に近づきてこれを援けよ、我が敵に緣りて我を救ひ給へ。
20 爾は我が受くる所の侮と恥と辱とを知れり、我の敵は悉く爾の前に在り。
21 侮は我の心を裂き、我が疲は極まれり、我憐憫を望めども無し、慰安者を望めども得ざりき。
22 彼等膽を以て我に食ませ、我が渇ける時醯を以て我に飮ましめたり。
23 願はくは彼等の筵は其網となり、彼等が平安の席は其機檻とならん、
24 願はくは彼等の目は昏みて見るを得ざらん、彼等の腰を永く癱せ。
25 爾の忿恚を彼等に注ぎ、爾が怒の焰に彼等を圍ましめよ。
26 願はくは彼等の住所は虛しくなり、彼等の幕に居る者なからん、
27 蓋爾が撃ちし者は彼等之を迫め、爾が傷つけし者の苦は彼等之を益す。
28 彼等の不法に不法を加へ、彼等を爾の義に入らしむる毋れ。
29 願はくは彼等は生命の記錄より抹され、義人と共に記されざらん。
30 我貧しく且苦めり、神よ、願はくは爾の助は我を起さん。
31 我歌を以て我が神の名を讚榮し、頌を以て彼を讚揚せん、
32 此れ主に悅ばるるは、牛及び角と蹄とある犢に逾らん。
33 苦しむ者は之を見て悅ばん。神を尋ぬる者よ、爾等の心は活きん、
34 蓋主は貧しき者に聽き、其囚人を輕んじ給はず。
35 願はくは天及び地、海及び凡そ其中に動く者は彼を讚美せん、
36 蓋神はシオンを救ひ、イウダの諸邑を建てん、其民は彼處に住ひて之を嗣がん、
37 彼が諸僕の裔は彼處に居を定め、彼の名を愛する者は其中に住はん。
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