2023年06月17日 14:23
第142聖詠
ダワィドの詠。(其子アワェサロムに逐はれし時に此を作れり。)
1 主よ、我が禱を聆き、爾の眞實に依りて我が願に耳を傾けよ、爾の義に依りて我に聽き給へ。
2 爾の僕と訟を爲す毋れ、蓋凡そ生命ある者は、一も爾の前に義とせられざらん。
3 敵は我が靈を逐ひ、我が生命を地に蹂り、我を久しく死せし者の如く暗に居らしむ、
4 我が靈は我の衷に悶え、我が心は我の衷に曠しきが如し。
5 我古の日を想ひ、凡そ爾の行ひしことを考へ、爾が手の工作を計る。
6 我が手を伸べて爾に向ひ、我が靈は渇ける地の如く爾を慕ふ。
7 主よ、速に我に聽き給へ、我が靈は衰へたり、爾の顏を我に隱す毋れ、然らずば我は墓に入る者の如くならん。
8 我に夙に爾の憐を聽かしめ給へ、我爾を賴めばなり。主よ、我に行くべき途を示し給へ、我が靈を爾に擧ぐればなり。
9 主よ、我を我が敵より救ひ給へ、我爾に趨り附く。
10 我に爾の旨を行ふを教へ給へ、爾は我の神なればなり、願はくは爾の善なる神は我を義の地に導かん。
11 主よ、爾の名に依りて我を生かし給へ、爾の義に依りて我が靈を苦難より引き出し給へ、
12 爾の憐を以て我が敵を滅し、凡そ我が靈を攻むる者を夷げ給へ、我は爾の僕なればなり。
次章
│聖詠