ティモフェイ前書
2023年02月09日 13:48
1 パワェル、神我等の救主、及び主イイスス ハリストス、我等の望なる者の命を奉じて、イイスス ハリストスの使徒と爲れる者は、
2 書して信に於て我が眞の子なるティモフェイに達す。願はくは恩寵と慈憐と平安とは、神我等の父及びハリストス イイスス我等の主より爾に賜はらんことを。
3 我がマケドニヤに往く時爾にエフェスに留りて、或人々に誡めて、異なることを教ふるなく、
4 又虛誕及び窮りなき系圖、卽神に於ける信の建立よりも多く爭論を生ずる者に、意を用ゐざらしめんことを求めしが如く、今も亦然り。
5 誡の目的とする所は愛なり、乃潔き心と、玷なき良心と、偽なき信とに由る者なり。
6 或者は此に違ひて、虛しき論に轉じ、
7 教法師と爲らんと欲して、自ら其言ふ所断むる所を知らず。
8 我等は律法の善きを知る、惟人法に循ひて之を用ゐるに在り、
9 蓋知る、律法は義人の爲に設けたるに非ず、乃不法の者、不服の者、不虔の者、罪惡の者、放肆の者、不潔の者、父母を弑する者、人を殺す者、
10 淫行の者、男色の者、人を攘む者、誑を言ふ者、誓に背く者、及び其他健全なる教に悖る事の爲に設けたるなり、
11 我に託せられし洪福なる神の光榮の福音に循へるなり。
12 我に力を賜ひしハリストス イイスス我等の主に感謝す、其我を忠なる者と視て、役事の職に任ぜしに因る。
13 我は昔謗る者、窘逐する者、侮る者たりしが、知らずして、信ぜざるに由りて之を行ひし故に、矜恤を蒙りたり。
14 我が主の恩寵は、ハリストス イイススに於ける信及び愛と共に豐に我の中に顯たり。
15 ハリストス イイススは罪人を救はん爲に世に來たれり、此れ信なる、全く受くべき言なり、罪人の中我第一なり。
16 然れども我が矜恤を蒙りしは、イイスス ハリストスが先づ我に於て全き寬忍を示して後、彼を信じて永遠の生命を得んと欲する者の模範と爲さん爲なり。
17 願はくは尊敬と光榮とは、萬世の王、壞る可からず見る可からざる獨一睿智の神に、無窮の世に歸せん、アミン。
18 吾が子ティモフェイよ、我爾に、曾て爾を指しし預言に符ひて、此の誡を託す、爾が預言に循ひ、信と玷なき良心とを保ちて、善き戰を戰はん爲なり。
19 蓋或者は良心を棄てて其信を溺らせり、
20 其中にイメネイ及びアレキサンドルあり、我彼等をサタナに付せり、彼等が神を讟らざることを學ばん爲なり。
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